大東駿介、相武紗季、八村倫太郎ら出演 スペシャルドラマ『絶望できない男』放送決定

大東駿介が主演を務め、相武紗季、八村倫太郎が共演するスペシャルドラマ『絶望できない男』が、9月17日25時15分よりカンテレ(関西ローカル)で4週にわたって放送されることが決定した。
本作は、2025年6月に刊行された奥川拓二による同名のノンフィクションエッセイ本をモチーフに、1980年代後半から2000年代に激動のテレビ業界を駆け抜ける、一人の男の数奇な人生を描く。
主人公の奥本拓夢を演じるのは、現在放送中のNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』に前田利家役で出演している大東。奥本はしゃべくりの才覚で人を巻き込み、時に「ウソはアカンけど、ホラは吹いてええ」と豪語する「ハッタリ」を武器に、業界を泳ぎ回っていく。
そして、そんな奥本と付かず離れずの関係を繰り返しながらも、どん底の彼を優しく、時に厳しく見守る元カノジョ・春永洋子役には、兵庫県・宝塚市出身の相武が決定。ハッタリで生きる奥本を落ち着かせ、現実に引き戻しながらも女神のような深い愛で支え続ける。
さらに、奥本とは対照的に真面目で野心あふれる一方で、どこか不器用な後輩・水野秀真役には、ダンス&ボーカルグループ・WATWINGのメンバーとして躍進する一方で、『御上先生』(TBS系)や『GIFT』(TBS系)にも出演する八村が決定。水野はハッタリだらけの奥本に遠慮なく意見をぶつけつつも、その熱量に感化され泥臭く食らいついていく。
また、本作の主題歌が、全員が関西出身の新世代バンド・luvの楽曲「hora」に決定。バンドにとっては初のドラマ書き下ろし曲となる。
大阪府・堺市出身である大東は、本作のような「しゃべくり」を存分に生かせる作品は、かねてより待ち望んでいた念願の企画だったそうで、「原作と今回の台本を読んだときに“奥本(役名)は、絶対自分が演じたい”、と思いました。自分が大阪に生まれ育った俳優として、いつかやりたいなと思っていた“しゃべくり人情”みたいなものをフルに出せる、それにぴったりな題材だなと感じて。原作の奥川さんの人間味みたいなものを自分の中でキャッチして、形にできるのも僕しかおらんのやないかなと思いました」と語った。
また、本作で心がけたこととして大東は、「こと関西を舞台にした作品においては、やっぱり“しゃべくってるかどうか”というのが僕はめちゃくちゃ重要だと思います。ご都合主義な会話になってないか、ほんまにしゃべくって、人を転がしてるのかを常に意識しました。やっぱ関西弁ってすごい独特で、本に書かれているセリフを喋っているだけでは関西弁にならないんですよね。関西弁って“感情”が先に出てるんですよ。言葉が先じゃないんです。言葉って“道具”でしかなくて、もう“楽器”的というか。音楽の授業みたいに楽譜通りに弾いているだけではダメで、音楽の裏にある“グルーヴ”で相手を乗らせてるんです。どんな音符を辿るかよりも、その奥のハートの部分がすごい大事で。その空間のことを分かってないと無理やし、関西弁って陽気な楽器やな、と思うんですよね。だから、それをちゃんと表現できる、その解像度がある人が真ん中におらな成立せえへんな、って。僕は現場の“バンドマスター”みたいな気持ちでいたという感じですね。みんな横並びで楽器演奏するんやけど、自分はバンドマスターとしてどういう音を鳴らしたいか、演奏隊(スタッフ・キャスト)をちゃんと導きたいな、という気持ちでいました」と“言葉”を単なるセリフではなく、音楽のように捉えていたと語った。
さらに大東は、「 “何をしでかすか分からない”という人物を演じるにあたって、現場でも“大東マジで何しでかすか分からへん”という空気を作れるかどうか。原作者の奥川さんって、枠にハマらない、アイデアで人を笑かし続けた人やと思うんですよ。僕が奥本という役に置いていかれてはいけないから、奥本を凌駕するアイデアを自ら出して、スタッフを面白がらせることができるかどうか。結果それができた時に、映像にその熱量は絶対残るはずやと思ったんです」と役作りの上で密かに抱いていた“裏目標”を明かし、その結果、大東を含めたスタッフ・キャストによる“アイデア合戦”が次々と生まれ、撮影現場はまるで学生時代のような、純粋な創作の熱気に包まれた。
そんな現場について大東は「毎シーン毎シーン、自分なりのアイデアを持っていかせてもらって。普段俳優をやっていたら考えないようなことすら、各スタッフ、キャストが一緒になって考えたんです。照明のチーフから“毎シーン、大東くんが想定と違う動きをするのが楽しかったし、自分も毎回チャレンジさせてもらった”って言ってもらえて。皆さんのプロフェッショナルな仕事が、ほんまに“楽しい! ”となっていくような、マジで“俺ら映像の学校の課題を作ってんの? ”っていうぐらい青春で、希望しかない現場でしたね。こちらのアイデアが皆さんの創作意欲を刺激して、“楽しい”と思ってもらえるってめっちゃ幸せやなと思いました。関わっている皆さんの熱量が、若い子も含めて、本当に端っこの隅々まで行き届いている、毛細血管のように端々まで新鮮な血液が流れている、そう感じる現場でしたね」と振り返った。
どん底から這い上がる奥本の姿は、小学生の時に父親が蒸発し、中学2年生の時に母親も家を出ていくという大東自身の生い立ちや中学生にして一人きりで極貧のサバイバル生活を強いられた過去と深くリンクしているという。大東は「幼少期に親に捨てられるっていう経験は、自分の存在価値を見失うことなんですよね。あの時マジで“自分っていらんねや”って思った人間が、今こうして自分自身を商売道具にして飯食ってるわけじゃないですか。それが僕の人生のすべてな気がするんです。大きく言えば、あの時の経験を今に応用して、“自身の短所こそ、一番の武器になり得るんじゃないか”って解釈しているんです」と明かした。
そして「それで言うと僕はもう、“絶望が育てた男”みたいなところがあるんです。人から教わって覚えたことってほとんどなくて、怒られて学ぶこともあまりなかった。マジで“もう取り返しがつかへんやろ”っていうような絶望の中で学んできた人間なんで。なんでその中で消えていかなかったんやろな......。いろいろなことを経験した結果、当然失ったものもたくさんありましたけど、そんな中でも“お前ほんまどうしようもないな”って言いながら見捨てずに支えてくれた人たちの温かさは、痛いほどわかるんです。そうやって失敗を繰り返すうちに、自分の生々しい経験が、かえって同じように苦しむ誰かを救う材料にもなって。そうすると自ずと自分にも自信が湧いてくる。だから僕はやっぱり、“絶望が育んだ男”なんやと思います」と自らの根源にある絶望を振り返った。
また、大東は「イケメン俳優という枠に括られて“かっこよくいなければ”と囚われた時期もありましたけど、自分の嫌いな部分をあえて際立たせて商売道具にし始めたら、“あいつの歪さ面白いな”って評価され始めたんです。人間って結局、身体的なものも心情的なものも、“歪性”に興味を持つんやな、と。人と違う短所、人には誇れないようなものが、誰も持っていない財産に変わり得るんです。 “終わりを決めなきゃ失敗じゃない”という原作の奥川さんの人生って、まさにそうやなと思います。今は失敗が許されない時代のような風潮があるけど、歩みを止めなければ、失敗は財産になるんだっていうことを体現しているのが奥川さん。それは今の時代、かなりの希望になるんやろうなと思ったし、奥川さんにとって、リスクって“おもろい”の材料やったんですよね」と俳優の道を歩む中で、自身のコンプレックスすらも武器に変えてきた経験を原作者の奥川の歩んできた道と重ねて語った。
最後に大東は、「SNSって自分の足りないものを瞬間的に吸収できるから、何者かになったと錯覚できるじゃないですか。でも、足りないものを自覚してそれを埋めようとする、もしくは誇れるようにする作業こそが、自分という実像を浮かび上がらせる。今の時代、もう AI が作ったものかフェイク動画なのかもわからへんようになってきていて、ほんまになんかつまらんことになってんな、って。だからこそ、マジで生身の面白さを出したろって感じがしましたね。失敗できるのが人間で、無様で不細工なのが人間やから。人間の“歪さ”みたいなものをもっと面白がれたらいいのになって思います。僕、人生って“金継ぎ”やと思ってるんですよ。割れた茶碗を金で修復して、美しい模様に変えていく作業みたいなものやなって。自分は粉々に砕け散って直すのがめっちゃ大変やったものを、いま一生懸命一つずつ繋ぎ合わせて、造形美にしていってる感じがしていて。傷や挫折、“もう元に戻しようがないやろ”みたいなものが、より良い新しい、まだ見ぬ美しさのきっかけになるんじゃないかなって。ただ、茶碗だけでは金継ぎできひんから。大事なのは、そこで“金”という仲間と共に新しい美しいものを作り上げてもらうこと。自分という割れた茶碗を、いろんな人が美しい金の模様で彩ってくれてる。そういう人生になればいいな、って。それが僕にとっての『絶望できない男』ですね。このドラマを見て、自分を見返してもらって。僕自身も“生き恥”を晒してますけど、その“恥”が、全4話を見終わった後に“財産”に変わるような作品になっていると思います。“恥の多い人生でした”ということを懺悔じゃなく誇りの言葉に変えて、自分の人間としての魅力にして生きていけたらな、と思いますね。平穏を求めてるはずやのに、平穏の中では生きた心地がせえへん。絶望の中に命を感じる。緩やかに生かされたいんじゃなくて、血反吐吐きながら生きたいんやな、って」と熱いメッセージを寄せた。
そんな大東演じる奥本を、聖母のような優しさで支え続ける春永役の相武は、本作のオファーを受けた理由を「関西テレビでドラマを作るとお聞きして、ぜひ挑戦してみたいと強く思いました。カンテレのつくるドラマはスタッフの皆さんが片手間に作るのではなく、熱い思いをもって臨んでいるという印象が強いですし、その中で私も育ててもらった感覚があります」と振り返った。
大東との共演については「台本を読んで大東さんだとお聞きした時点で、もうイメージがはっきりと見えたんです。お会いしたときにはすでにそのままで、この作品の軸のようなものを完全に作り上げていらっしゃったので、かなり楽に現場に入り込めました。大東さんが引っ張ってくださっているのがすごく大きくて、ついていくだけでなんとかなるかなと思えました」と全幅の信頼を寄せた。
一方の大東も、相武について「学生時代から憧れていた同世代の女優さんです。20年の時を経て、さまざまな経験を積まれた“今の相武紗季”の魅力を間近で見せてもらいました。母性もあり、それが洋子という役に必要不可欠で、すごく甘えさせてもらった。ボロアパートで夕日に照らされる洋子を見た時に、“相武さんが洋子でよかったな”と心から感じたんですよね」と、長年の憧れと共演の喜びを語り、役柄そのままの確かな絆をうかがわせた。
さらに、役作りについて相武は、「絶対的な安心感と優しさを意識しました。聖母のような女性じゃないと、この人にはずっとついていけないだろうなと。彼がおちゃらけているときは落ち着いて、現実に引き戻す役割になりたいと思っていました」と明かした。
型破りで泥臭い奥本の生き様を描く本作だが、自身の壁の乗り越え方について相武は「もともと私は天才肌ではなく努力型なんです。学生時代にやっていた水泳でも、周りに速い方がいっぱいいる中で、自分に少し負荷をかけてやり続けて、数年後にようやく花開くような遅咲きタイプでした。今も途方もなく遠くに見えるゴールに対して、今できることをコツコツやっていたら、いつの間にか“乗り越えられていたかも”と思える感覚でやっています」と明かした。
ヤクザに監禁されるなど、最近のテレビドラマとしては攻めた描写について聞かれると、「ぜひ若い方にも楽しんでほしいですね! 今だからこそできる面白いことや、時代のリアリティって出ると思うんです。“ドラマってこんなにパンチが効いてていいんだ”“こんなことやってて大丈夫?”と思われるぐらいの魅力で、記憶に強く残る作品になってくれたらいいなと思います」と、期待を込めて語った。
さらに、本作について「昔は自分を極限まで追い込んで、それでもやるんだという気持ちだけで乗り越えるような熱意がありましたが、今は薄れてきていますよね。だからこそ、強い気持ちを持つって大事だよね、という本作のいいところが伝わると嬉しいです」と語り、最後に視聴者に向けて「生きるということに対して熱い気持ちを持ち続ける大切さを、このドラマから受け取ってほしいなと思います。私も強く生きようと思います」と力強いメッセージを送った。
奥本の不器用な後輩・水野を演じる八村は、「ずっとご一緒してみたかった第一線の方々とお芝居ができる環境がうれしかったです。こんなに刺激的なお仕事ってなかなかないじゃないですか」とこの作品との出会いに大きな喜びを感じているよう。
座長である大東については、「変に気を使わせず、聞いたら 100 パーセントの答えを返してくれる熱い方。自分にないものをたくさん持っていらっしゃるので、これからも超えたいと思う存在ですし、出会えて本当によかった」と強いリスペクトをにじませた。
また、八村は大東とのエピソードとして「 “おもしろい人間になりたい”と相談した時、“失敗の数が多ければ多いほどいい。だってそれって挑戦しているってことだから”と言ってくださって。さらに“ハッタリはどんどんやった方がいい”とも。その言葉のアグレッシブさにすごく学ばせてもらっています」と撮影中、大東からかけられ胸に刺さった言葉を明かした。
八村は当時のテレビ業界のむき出しの熱量を描くことについて、「みんな結局は、そういうアブノーマルなものを求めているんじゃないですかね。今はテレビだと映せないようなところをネット番組が映すから、そっちに行ってしまう人もいる。だからこそ、この世界観を通じて“昔のテレビ界はこうだったんだよな”と届けられるのは、若い人には新鮮だし、時代を知る人には懐かしく刺さるから、めちゃくちゃいいなと思うんです」と語った。
さらに、自身が演じる上で感じた奥本という主人公のすごさについて、「到底真似できないように見えて、実は本質的な部分は誰しもが共感できる」と分析。「奥本も結局一人じゃ無理なんですよ。どうやって人と接して助けてもらうか、ひいては自分が助けるかという繋がりを大切にしている。僕自身も、20歳ぐらいまでは“一人でやってきた”と勘違いしていた時期がありました。でも、絶対に一人じゃ無理だし、壁を乗り越えるには周りに助けてもらうことが不可欠だと痛感したんです。だからこそ、一見すごいことをやっている奥本の、人のために動いたり助けられたりする人間臭くて身近な部分にすごく共感します」と語った。
そして最後に「テレビの世界の遠い話だと思わず、登場人物たちの生き様の中に、きっと“誰かの自分事に通じる”ような発見や、“なるほどな”と感じてもらえる部分がたくさんあると思うので、ぜひ画面からの世界観を楽しんでいただけたらなと思います」と力強く呼びかけた。
本作の主題歌を担当するluvのボーカル・ギターを務めるhinata miyake は、主人公・奥本の不器用で破天荒な生き様に強く背中を押されたそうで、「率直にドラマへの書き下ろしは初めてだったので、お話をいただけてとても嬉しかったです! さらにバンドメンバー全員関西出身というのもあり、馴染みのあるカンテレさんのタイアップをいただけたのはとても光栄です。この楽曲は「ハッタリ」をテーマにした一曲です。決して甘くない現実でも、大げさなくらいの理想を掲げたり、自分を少し大きく見せる勢いやユーモアを持つことで、人は思っている以上に遠くまで進めるのかもしれないな、という前向きな"ハッタリ"を描いています。自分らしく前へ進もうとする気持ちを軽やかに表現した楽曲なので、ドラマをご覧になる皆さんにも楽しんでいただけたら幸いです。今は SNSなどで周りの成功や評価がすぐ目に入る分、失敗することを怖がったり、いろいろ考えすぎてしまうことも多いと思います。だからこそ、奥本のように、泥臭くても自分を信じて、時にはハッタリをかましながら前に進む姿にはすごく力をもらいました。不器用でも、根拠がなくても、『自分はまだいける』と思えること自体が強さなんだなと感じますし、それは今回の楽曲で描いている“ハッタリ”にも通じる部分だと思っています。楽曲制作する時に、ドラマの原作ともなる本も読ませていただいて、そこからインスピレーションを得ながら、楽曲制作を進めていきました。 luv の色味と人間味のあるドラマが混じり合って、とても新鮮な楽曲になっていると思うので、ぜひドラマをご覧になりながら、『hora』も聴いていただけると嬉しいです!」と“前向きなハッタリ”について、率直な思いを語った。
本作のプロデュースを務めるのは、入社9年目の竹内雄治。報道記者やバラエティー番組のディレクターを経て、今回初めて念願のドラマプロデュースに挑む。本作について竹内は「失敗することが怖くて、一歩が踏み出せない。誰しも、そんな経験があると思います。しかし、このドラマで描かれるのは、どんなピンチや失敗さえも面白がり、泥だらけになりながら、持ち前のしゃべくりで前へと転がり続ける"絶望できない男"の物語です。そんな主人公・奥本拓夢を演じてくださったのは、大東駿介さん。凄まじい熱量と生きた関西弁で奥本を演じる姿を見て、撮影初日から“この役は大東さんしかいなかった”と確信しました。 見始めてもらったら、きっとあっという間。濃密でコミカルな全4話に仕上がっています。ぜひ肩の力を抜いて、奥本の生き様を一緒に面白がってください。そして、見終わったあとに、“自分も、もう一歩踏み出してみようかな”。そんな風に思っていただけたら嬉しいです」と語った。
■放送情報
『絶望できない男』
カンテレにて、9月17日(木)スタート 毎週木曜25:15~25:45放送(※関西ローカル)
TVer、カンテレドーガにて全話見逃し配信
出演:大東駿介、相武紗季、八村倫太郎(WATWING)ほか
原作:奥川拓二『絶望できない男』(講談社)
脚本:モラル、いちかわニャー
音楽:近谷直之
プロデューサー:竹内雄治、多次見隼斗
演出:多次見隼斗、石田陽希
制作協力:MMJ
制作著作:カンテレ
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