相武紗季がドラマにもたらす“安心感” 『おむすび』でもバイプレイヤーぶりを発揮?
現在放送中のNHK連続テレビ小説『おむすび』の第8週から相武紗季が出演している。
“ギャル”な主人公の米田結(橋本環奈)が栄養士となり、現代が抱える問題を解決していく本作。今週から描かれている第8週「さよなら糸島 ただいま神戸」では、これまで過ごしてきた福岡・糸島を旅立った結が12年ぶりに神戸に帰ってくる。結が新たに入学する神戸栄養専門学校で出会うのが、相武演じる桜庭真知子である。桜庭は管理栄養士の資格を持つ結たちの担任教師で、公式プロフィールによると、「試しにやってみよう」が口癖のキャラクターとのことだ。ドラマ出演は約1年半ぶり、朝ドラに限っては『マッサン』(2014年度後期)以来、実に10年ぶりとあって、『おむすび』の放送が始まってからというもの、いつ出演するのだろうかと心を踊らせていた。
専門学校の担任教師ということで、おそらく結たち生徒を温かく見守る立ち回りとなることが予想されるが、今の相武にぴったりの役と言えそうだ。
2003年に『WATER BOYS』(フジテレビ系)で俳優デビューを果たしてから、2000年代を代表する俳優のひとりとして、映像作品に欠かせない存在となった相武。彼女が出演してきた作品をすべてリアルタイムでチェックしていたわけではないが、映像を通して見る相武にはいつもどこか温かみを感じていた。筆者は2006年に放送された『アテンションプリーズ』(フジテレビ系)では気さくな人柄で、美咲洋子(上戸彩)の良きパートナーとして支えた若村弥生を演じていたのが今でも記憶に残っている。
『ブザー・ビート〜崖っぷちのヒーロー〜』(フジテレビ系)では上矢直輝(山下智久)の恋人・七海菜月役を演じ、JC MINXのキャプテンとして、正義感が強くしっかり者である一方で、ポーカーフェイスな一面もあり、その二面性を表現して、物語の恋模様を揺り動かした。『家政婦のミタ』(日本テレビ系)では、結(忽那汐里)が通う英成学園高等学校で体育教師の結城うららを人情味溢れる演技で、松嶋菜々子演じる三田灯とは対照的な人物像を表現した。
『リッチマン、プアウーマン』(フジテレビ系)や『エンジェル・ハート』(日本テレビ系)、『ラスト・ドクター 〜監察医アキタの検死報告〜』(テレビ東京系)など、2010年代前半の作品を経て、2017年には母親となった相武は仕事の数は減らしつつも、2018年の『ブラックペアン』(TBS系)でドラマ復帰を果たすなど、女優としての存在感を見せ続けていた。