『GTO』柴崎楓雅が見せた過去最高の演技 消去法で消しきれない“鬼塚”反町隆史の強さ

8月24日に放送された『GTO』(カンテレ・フジテレビ系)では、鬼塚(反町隆史)が担任の地位をかけて生徒たちによる多数決に臨んだ。
毎話、誰かしら一人の生徒がターゲットになる今作で、第6話の中心になったのはクラス一の秀才・福田樹(柴崎楓雅)だった。樹は鬼塚との面談でクラスの担任を替えてほしいと言い、実際に校長に相談しに行った。

樹によると、鬼塚が担任にふさわしくないのは、①昭和の論理を押しつけ、あだ名で呼び合うことを強要、②言動に品がなく、知的な会話ができない、③「クラスは一つ」とか言うくせに、なついてくる生徒と過剰に仲良くし、えこひいきするなど、全てもっともな理由でその通りである。極めつけは「なんで自分より知能の低い人間に教わらなきゃいけないんですか?」。鬼塚に教わるくらいなら、生成AIに教わったほうがマシという考えだった。

第6話のタイトルは「鬼塚vs生成AI」で、タイトルを見たとき、『GTO』も来るところまで来たと感じた。令和の教師にとって最強のライバルは生成AIだと思うからだ。正確性、迅速さ、大量処理、親しみやすさの実装。生成AIにできることを鬼塚はできない。実際は、人間と勝負することでAIに負けない鬼塚の凄みが浮かび上がる内容だった。

樹は理詰めだし、どう考えても勝てるはずないのに「多数決上等」と喧嘩を買ってしまう鬼塚。常人に鬼塚の勝負勘はどうにも理解できないところがある。しかし、鬼塚は勝った。正確に言うと賛成反対が同数だったので、負けなかったことで担任を続けることになった。なぜなのかは全く不明だが、鬼塚をひそかに支持する生徒がいたことになる。

そうなると問題は、1年A組へ移った樹の処遇になるのだが、ここでの教師としての関わり方こそ第6話の主題であり、結論から言うと、そこにこそAIにはない鬼塚の教師の特質があった。

なぜ、教師が必要なのか? 人気YouTuberの動画はかゆいところに手が届くし、生成AIに聞けば、膨大なデータの蓄積から最適な答えを導いてくれる。けれども、それでは足りなかった。樹の置かれている状況は、両親が離婚し、忙しい父に代わって、祖母が家事をしていた。だが、その祖母は最近もの忘れが増えて、日常に支障を生じていた。それを見ないふりをして勉強に打ち込む樹は、周囲のノイズをシャットアウトしていた。

尊敬できる相手からしか学びたくない。そんなことを言う人が増えてきた気がする。相手に受け入れてもらうには、尊敬される人間にならなければならない。しかし、本当にそうなのか。そのことについて、ここで議論することはしない。ただ、本当に尊敬できる人だけを探したら、自分の周りからまともな人間はいなくなってしまう。そうなったら、生成AIに頼るくらいしかない。別の観点から言うと、尊敬できると思っていた相手は、いざというとき自分にとって頼りにできる人間なのだろうか。





















