松村北斗は“重すぎる愛”がよく似合う 『秒速5センチメートル』などを経て『告白』で結実

松村北斗は“重すぎる愛”がよく似合う

 そこから、松村は体現する愛の形は、より複雑性を増していき、多様な解釈を視聴者に与えるチャレンジを重ねてきた。

『秒速5センチメートル』©2025「秒速5センチメートル」製作委員会

 そのことが最も表れている作品といえば、2025年に公開された映画『秒速5センチメートル』だろう。原作アニメの時点から、貴樹に対しては「共感できる/できない」や、一途さに対して「素敵」「怖い」といった評価が分かれていた。そんな一筋縄ではいかない人物を、第一線を走り続けるアイドル・松村北斗がどう演じるのか。公開前には、そのキャスティングにさまざまな声も上がっていた。しかし松村が見せた貴樹の解釈は圧巻。なんとなく毎日をやり過ごしながら、どこか現実に目を向けきれず、小学生から中学生にかけての“あの日”に囚われ続けている。アニメで見た時以上に「しっかりするんだ!」とつっこみたくなるような貴樹の危うさを表現していた。

 このようにキャリアを振り返ってみると、今回の爽太は、松村がこれまで演じてきたさまざまな愛の形、その集大成ともいえる役だと感じた。

『告白-25年目の秘密-』©日本テレビ

 愛とは美しく、時に人を狂わせる。爽太の盲目的な一面も、ある角度から見れば、まごうことなき愛だ。が、見方を変えれば、その一途さは常軌を逸した怖さとも背中合わせである。

 特に怖さを感じたのは、第6話だ。麻里子に嫌われたと落ち込む爽太を親友・相良友也(塩野瑛久)が励ました途端、突然パッと顔色を変え、自分にとって都合の良い解釈をし始める。決して強い言葉を言っているわけでも、逸脱した行動をしているわけでもない。麻里子の心の内をポジティブに曲解した爽太を見て、視聴者の多くはゾッとしたに違いない。

 そんな爽太の恋も、いよいよ折り返し。今後、どのように展開していくのか。麻里子との幸せそうな姿を見たい気持ちはありつつも、爽太にまだまだ「怖い」と思わせてほしい自分もいる。事件の行方とあわせて、爽太の“一途さ”がこの先どこへ向かうのか、見逃せそうにない。

■放送情報
『告白-25年目の秘密-』
日本テレビ系にて、毎週土曜21:00〜21:54放送
出演:松村北斗、岡崎紗絵、塩野瑛久、佐々木希、水野美紀、丸山智己、石黒賢、玉山鉄二、久保史緒里、山下幸輝、夙川アトム、丘みつ子、田中要次
脚本:渡邉真子
監督:堀江貴大、鈴木浩介
音楽:得田真裕
チーフプロデューサー:松本京子
企画・プロデューサー:青木泰憲
プロデューサー:鈴木努、田上リサ
制作プロダクション:AXON
製作著作:日本テレビ
©日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/kokuhaku/
公式X(旧Twitter):https://x.com/kokuhaku_ntv

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