『映画ちいかわ』原作ファンが絶賛の理由 “伏線”際立つアニメならではの演出

公開3日間で観客動員数150万人突破、興行収入22.4億円のロケットスタートを切った『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』。SNS上の反応を見ると、「最高の映画化」「映像化ならではの良さがあった」といった原作ファンの声であふれかえっている。
そうした絶賛ムードが生まれているのは、同作が原作を忠実に再現するだけでなく、さらにパワーアップする方向に“味付け”していることが大きいのではないだろうか。
今回『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』で描かれたのは、原作の「セイレーン編」と呼ばれるエピソード。ちいかわたちがある日「特別な島」への招待状を手に入れ、島合宿を行うことになるという設定だ。島に到着したちいかわたちは島民たちに手厚い歓迎を受け、バカンス気分に浸る。

実はこの島ではセイレーンが次々と島民たちを攫っていく事件が起きていて、ちいかわたちはその討伐を依頼されることに。しかしセイレーンは仲間の人魚を島民の誰かに食べられてしまったことを恨んでおり、その復讐のために犯人捜しをしているのだった。そして物語は“罪と罰”をめぐる恐ろしい展開へと発展していく……。

同映画では原作者のナガノが監修・脚本を手掛けていることもあり、原作のストーリーが丁寧に表現されている。ただし、原作とは異なる“見せ方”で描かれているシーンも数多くあった。それによって、島で起きた出来事のあらましがより分かりやすくなっている印象だ。
※以下、『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』のネタバレを含みます
たとえば物語の後半、ちいかわたちが島民と協力して激辛カレーを作り、セイレーンを迎え撃つ場面。「もうみんなを襲わないで」というハチワレの頼みを聞いて、セイレーンが「わかった!! わかった!!」と言いながら海に帰るところが描かれるのだが、実際には2人のやりとりには誤解が含まれていた。セイレーンは尻尾が当たって吹き飛んだ島民(フタバ)の身体から単三電池が抜け落ちたところを見たため、“犯人がわかった”と叫んだものと思われる。

「わかった」がミスリードを誘うセリフであることは原作でも変わらないものの、それに気付いていない読者もいた模様。映画版ではこの後に描かれる描写も含めて、事の真相が掴みやすいように提示されている。




















