『君の好きは無敵』が問いかける“かわいい”の本質 “瀬尾”佐野勇斗が貫いた信念

“21世紀に入って世界に最も広まった日本語”として、今や世界各地で頻用されるようになった「かわいい」。しかし、その基準は時代や場所によっても異なる曖昧なものだ。それゆえに、「かわいい」を発信しようとすると、つい迷いが生じてしまう。でも、いつだって大事なのは自分が思う「かわいい」を「信じる」ことなのではないだろうか。
『君の好きは無敵』(TBS系)第2話の重要なキーワードは「信じる」だった。

キャラクターデザイナーの瀬尾(佐野勇斗)と正式にコンサル契約を結んだ杏奈(松本若菜)。さっそく事務所の経営の立て直しを図るとともに、瀬尾の「目指すもの」を明確にしようとする。もちろん、最終目標は大ヒットキャラクターを生み出すことだが、それによって「何がしたいか」という部分が不明瞭だとコンセプトも決まらない。これまでキャラクタービジネスとは無縁だった杏奈だが、さすがは元大手コンサルのエース社員だけあってプロセス設計が巧みだ。しかし、瀬尾から返ってきたのは「日の目を見ることなく殺されてしまったまんぷくもる子の敵討ち」という物騒な言葉だった。
かつて自分が作り上げたキャラクター・まんぷくもる子を、MERRY社長・大三島(本郷奏多)の手でシニカルモルコというコンセプトや性格が全く異なるキャラクターに改変されてしまった瀬尾。そのことを「殺されてしまった」と表現することに、大袈裟と感じる人もいるかもしれない。だが、瀬尾にとって、まんぷくもる子は“我が子”も同然。いろんな人の手に渡り、愛されることを願って大切に大切に作り上げたはずだ。その可能性を潰されて、“親”として許せるはずがなかった。

そんな中、練馬に新規オープンするショッピングモールのキャラクターを作ってほしいという依頼が、再び瀬尾に舞い込む。同時期にMERRYが板橋のショッピングモールのキャラクターを手がけており、敵討ちの絶好のチャンスと捉えた瀬尾は俄然やる気に。しかし、大三島への復讐心がキャラクターにも投影され、出てくるものすべて本来のコンセプトやターゲットからはかけ離れていた。意外にも先方は気に入ってくれていたが、最終的に練馬の方もMERRYがキャラクターを手がけることになってしまう。直接的な理由は大三島の横槍が入ったからだが、先方がそれを跳ね除けてでも採用したいと思えるだけのキャラクターを瀬尾が作れなかったともいえる。



















