愛なき都市に恐怖が連鎖する エドワード・ヤン『恐怖分子 デジタルリマスター』予告編

『恐怖分子 デジタルリマスター』予告編

 8月21日よりBunkamura ル・シネマ 渋谷宮下にて公開されるエドワード・ヤン監督作『恐怖分子 デジタルリマスター』の予告編とチラシビジュアル、場面写真が公開された。

 本作は、エドワード・ヤンの初期を代表する一作。台北という都市そのものを舞台に、人々の孤独と偶然、そして静かに連鎖していく破滅の気配を描き出した。7月10日に公開されるエドワード・ヤン監督の長編デビュー作『海辺の一日 4Kレストア』にあわせて劇場公開される。

 80年代半ばの台北。街で起きた銃撃事件を偶然撮影した若い写真家は、その現場から逃げ出した少女の姿をカメラに収める。一方、医師の夫と暮らす女性作家は、新作の執筆に行き詰まり、夫とのあいだにも微かな亀裂を抱えていた。出版社に勤める元恋人、事件を追う刑事、街を漂う若者たち――無関係に見える人々の人生は、あるいたずら電話をきっかけに、思いもよらないかたちで少しずつ結びついていく。誰かの孤独、誰かの嘘、誰かの欲望。ささいな選択や偶然のすれ違いは、やがてそれぞれの関係に見えないひずみを生み、日常の奥に潜んでいた不穏を浮かび上がらせていく。交わるはずのなかった人々の運命は、静かに、しかし確実に絡み合い、やがて取り返しのつかない地点へと向かっていく。

映画『恐怖分子 デジタルリマスター』予告編

 公開された予告編は、ストーリーの説明的な部分をそぎ落としたような前衛的な構成に。誰かが抱える不安・嘘・欲望……それらが断片的に描かれていく。そして「孤独な風が吹き抜け愛なき都市に恐怖が連鎖する」というコピーが映し出される。

 あわせて公開されたチラシビジュアルでは、前回公開されたポスタービジュアルとは上部の写真群のカットががらっと変わっており、建物の一室から銃を持った手だけが現れるカットとなり、静謐ながらも不穏な空気感が漂う演出を捉えている。

 場面写真では、作品のアイコンとも言えるような、暗室にて少女の写真がモザイク状に写し出されるカットなど印象的なシーンが切り取られている。

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■公開情報
『恐怖分子 デジタルリマスター』
8月21日(金)よりBunkamura ル・シネマ 渋谷宮下ほか全国順次公開
監督・共同脚本:エドワード・ヤン
出演:コラ・ミャオ、リー・リーチュン、チン・シーチェ、クー・パオミン
共同脚本:シャオ・イエー
編集:リャオ・チンソン
録音:ドゥ・ドゥーチー
主題曲演唱:ツァイ・チン
提供:JAIHO
配給:ツイン
1986年/香港・台湾/カラー/109分
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