『タツキ先生』町田啓太を取り巻く2人の“子ども” 池村碧彩&山岸想、抜群の演技力に注目

『タツキ先生』池村碧彩&山岸想の演技力

 子どもに激甘な主人公・浮田タツキ(町田啓太)が施設長を務めるフリースクール「ユカナイ」を舞台にしたヒューマンドラマ『タツキ先生は甘すぎる!』(日本テレビ系)。第7話のラストでは、タツキが難しい選択を迫られた。

 久しぶりに離婚した妻との息子・蒼空(山岸想)と会っていたところ、自分を“パパ”と呼ぶようになったフリースクールの子ども・海音(池村碧彩)から突然呼び出されるタツキ。目の前には血の繋がった正真正銘の子ども、電話の向こうにはSOSを発信している子どもがいる。今、この瞬間に向き合うべきはどちらなのか。タツキの選択は5月30日に放送される第8話で確認するとして、今回はタツキの人生に深く関わる2人の子どもを演じている山岸想と池村碧彩のキャリアを振り返っていきたい。

 フリースクールは、学校に行けない子どもたちの居場所。「ユカナイ」の子どもたちが学校に行けなくなった理由はいじめや集団生活に馴染めないなど、多種多様だが、その中でも特殊な経緯を持つのが海音だ。全国算数コンクールに出場するほど算数の学力が高い海音には、学校の授業が簡単すぎた。結果、周りの同級生とも齟齬が起き、学校に居づらくなったという。

“天才児”池村碧彩

 池村が特別な能力を持つ天才児を演じるのは、これが初めてではない。ブレイクのきっかけとなった作品、ミュージカル『SPY×FAMILY』で演じたアーニャはとある組織の実験によって生み出された超能力者で、他人の心を読むことができる。また敏腕スパイであるロイドに引き取られてからは極秘任務のため、推定4〜5歳でありながら、名門小学校に通うことになるのだ。『フェイクマミー』(TBS系)で演じた日高いろはに至っては、海音と同じく数学において驚異的な才能を持ち、将来は宇宙飛行士を目指していた。

 一方で、どのキャラクターにも共通するのは、天才かつ、特殊な環境ゆえにどこか達観したところもありながら、年相応の子どもらしさを残していることだ。池村はそのバランス感覚が鋭く、表情や動きで無邪気な印象を与えつつ、キャラクターの大人びたところも背伸びしている風に演じている。

 加えて、今回は自分を押し殺して、父親が望む子どもを演じている海音の不安定さを的確に理解し、表現に落とし込んでいる。印象的だったのは、タツキに計算ミスを指摘されたシーン。それまで笑顔だったところから表情が曇り、「なんで、なんで」と言いながら間違えた箇所を必死に消しゴムで消す海音の乱れた呼吸から、只事ではない雰囲気が伝わってきた。一瞬で空気を支配する演技力はさすがの一言に尽きる。池村は間違いなく子役の最前線を走っており、将来が楽しみで仕方がない。

 本作の特徴は、学校に行けない子どもたちはもちろんのこと、その支援に携わる大人が抱えている心の傷や葛藤も丁寧に描いている点だ。特に主人公であるタツキは、大きすぎるトラウマを抱えている。タツキの息子・蒼空は猛勉強の末に難関中学校に入学したが、次第に勉強についていけなくなり、カンニングをきっかけに学校での居場所を失った。そんな息子の将来を心配するあまり、自室に閉じこもる蒼空を無理やり連れ出そうとした挙句、心の拠り所となるスマホやゲームを奪うという強硬手段に出たタツキ。結果的に蒼空の心は壊れ、家庭内暴力寸前のところまで行ってしまったのだ。

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