『夫婦別姓刑事』は『おくさまは18歳』へのオマージュ? 秋元康の“考察”はハマるのか

『夫婦別姓刑事』の“考察”は話題となるか

 夫婦であることを隠して一つの組織に所属するコメディーといえば、昭和からのドラマファンならある作品を思いだすだろう。岡崎友紀、石立鉄男主演の『おくさまは18歳』(TBS系)だ。密かに結婚した教師と生徒が夫婦であることを隠しながら学園生活を送るコメディードラマで、爆発的な人気を獲得した。

 やけに年が離れた夫婦(佐藤が56歳、橋本が30歳)なのも、『おくさまは18歳』へのオマージュと考えれば納得がいく(放送当時、岡崎は17歳、石立は28歳)。佐藤二朗は令和の石立鉄男なのだ。

 ちなみに岡崎の役名は「飛鳥」で、『夫婦別姓刑事』の橋本の役名は同じ読みの「明日香」である。現場の責任者(校長と署長)だけが秘密を知っているのも両作品に共通している。石立と大場久美子主演で、刑事と婦警が秘密の結婚をする『秘密のデカちゃん』(TBS系)というドラマも存在した。『おくさまは18歳』を現代にリブートして、考察要素をぶちこんだのが『夫婦別姓刑事』なのかもしれない。

 脚本は『毒島ゆり子のせきらら日記』(TBS系)で向田邦子賞を受賞した矢島弘一が担当。近年は吉高由里子が婦人解放家の伊藤野枝を演じた『風よ あらしよ』(NHK BS)、外国人差別と理不尽な入管制度を描いた『やさしい猫』(NHK総合)、中日ドラゴンズの元選手が企業で奮闘する『バントマン』(東海テレビ・フジテレビ系)などを手がけてきたが、もともとは劇団「東京マハロ」の主宰であり、コミカルなやりとりはお手のもの。

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 考察ミステリを書くのは意外な気もするが、シビアな現実を描きつつも、どこかユーモラスで、「いつも弱い人の味方でありたい」と語り、観た後に希望を抱かせてくれる矢島の脚本は、刑事ドラマにぴったりだと言える。矢島とは旧知の佐藤二朗が「(この脚本を生み出すのは)大変だったんだろうな」と思いを馳せているほどの出来栄えということもあり、どのような作品になっているか期待して放送を待ちたい。

参照
https://realsound.jp/movie/2026/02/post-2310137.html

■放送情報
『夫婦別姓刑事』
フジテレビ系にて、4月14日(火)スタート 毎週火曜21:00~21:54放送
出演:佐藤二朗、橋本愛、矢本悠馬、中村海人、齊藤京子、斉藤由貴、坂東彌十郎ほか
企画・原案:秋元康
脚本:矢島弘一
演出:田中亮、平野眞、河野圭太
プロデュース:小原一隆
プロデューサー:水野綾子、歌谷康祐
制作協力:共同テレビ
制作・著作:フジテレビ
©︎フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/fufu_deka_cx/
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