ゼンデイヤのAI写真は“笑い話”ではない アカデミー賞で明暗わけた2名の俳優も標的に

2026年は、間違いなく“ゼンデイヤ”の年だ。4月に北米公開を控えるA24製作の映画『The Drama(原題)』を皮切りに、同月に主演ドラマ『ユーフォリア/EUPHORIA』シーズン3が配信、7月31日にはMJ役として出演するMCU最新作『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』日米同時公開、さらに12月には『デューン 砂の惑星PART3』が、そして年内にはクリストファー・ノーラン監督の超大作『オデュッセイア』が公開を控えている。しかも、3月には交際約5年のトム・ホランドと極秘婚をしていたことが明かされた。彼女はキャリアも私生活も、かつてない絶頂期を迎えている。
しかし、そんな中で最もバズった彼女の最新の話題は、“AIによって捏造された”、ホランドとの結婚式の写真である。各SNSで鬼バズりしていたにもかかわらず、現在はAI生成であることが発覚したからか“不思議なくらい”姿を消してしまったその写真。内容としては、湖畔の庭園で純白のドレスに身を包んだゼンデイヤとタキシードをまとったホランドがお互いを見つめあったり戯れていたり、パーティで『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』で共演したトビー・マグワイアやアンドリュー・ガーフィールドと一緒にホランドが“スパイダーマンポーズ”を取り、同シリーズで共演したジェイク・ギレンホールやロバート・ダウニー・Jr.と楽しむ様子が切り取られていた。
しかし、ゼンデイヤ自身が3月17日に『ジミー・キンメル・ライブ!』に出演し、それが完全なフェイクであることを笑い交じりに明言。もちろん、AI生成画像における問題は今に始まったことではないが、ここ最近、ハリウッドの俳優陣を悩ませている手口を見ていると、その異常性や恐ろしさが一線を越え始めてきたように感じる。
ゼンデイヤの結婚騒動の真実と恐ろしさ
ことの発端は軽い冗談だった。3月2日(現地時間)に開催された第32回アクター賞(前SAG賞)のレッドカーペットでゼンデイヤのスタイリストであるロー・ローチがレポーターに「ゼンデイヤもそろそろ結婚が視野に入ってきていると思います。あなたからウェディングのルックについて提案したり、逆に提案されたりはしますか?」と聞かれたところ、「結婚式はもう済んでいるよ。みんな見逃しちゃったね」と笑いながら語ったのだ。
しかし、これがきっかけで、それに便乗したネットユーザーが生成AIを用いて精巧な“ウエディング画像”を錬成すると、事態は一変。本物と見紛うクオリティの画像は瞬く間に拡散され、なんとゼンデイヤのリアルな友人たちまでもがすっかり騙され、「なぜ私たちを結婚式に呼んでくれなかったの!」と本気で怒り出す事態に発展したのだ。
実際、今日までにゼンデイヤとホランドが結婚をした、という事実は確認できていない。特にややこしいのが、ゼンデイヤが今プロモーション活動を行っている、ロバート・パティンソンとの共演作『The Drama(原題)』が“結婚”をテーマにした作品でもあるので、これにこじつけてメディアから結婚について聞かれたり、自身もサプライズで一般人の結婚式に登場したりとウェディング風ルックでメディアの前に現れていることだ。

さらに、ローチが発言した直後に登場したパリ・ファッションウィークでは純白のシャツドレスを着用。その左手の薬指には服に合わせて付けられたシルバーのリングの中で完全に浮いている、“金色の指輪”が光っていた。これにメディアは騒然。次に公の場に現れたのは、エッセンス誌主催の「ブラック・ウーマン・ハリウッド・アワード」でのこと。司会者でありゼンデイヤの従姉妹でもあるマーサイ・マーティンが彼女について「私生活について冗談を言うような人ではない」と述べた後、「私に何かサインを送って」と振ると、ゼンデイヤがカメラに向かって結婚指輪と思われるものを恥ずかしそうに見せたのだ。すると観客は拍手、他の出席者は祝福のメッセージを送る事態に。
こういったことが続いていたため、彼らの結婚が“事実”として語られるようになった。しかし、ホランドは過去にハリウッド・リポーター誌に「私たちの関係は、私たちが非常に大切に守っているものであり、できる限り神聖なものとして保ちたいと思っています」「私たちは誰にも恩義があるとは思っていません。これは私たち自身の活動であり、私たちのキャリアとは何の関係もありません」と語っており、ゼンデイヤもGQ誌のインタビューで同様のコメントを述べ、二人の関係は「神聖なもの」であり、それを維持したいとコメントしている。
ここで危惧すべきなのは言うまでもなく、最も信頼されるべき一次ソースである本人の発言を待たずに、人々の噂話がAIの生み出した虚構と共に、“真実”として語られることだ。ゼンデイヤの一件に関しては、新作の映画のテーマと絶妙に当てはまっていたり、近いタイミングでホランドとの共演作の『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』の予告編が投下されたりと、プロモーションの“燃料”になっている。しかし、結果的に本人のグッド・アドバタイジングになっているように見えて、虚構が事実を押し除ける事態を“良かった”なんて考えるのは、あまりにも危険なことではないだろうか。そして、同様のことがオスカー受賞者のマイケル・B・ジョーダンにも起きている。





















