『パン恋』椎堂×アリアが一触即発 点と点を一本の線でつなぐ“ギャップ”という視点

椎堂への恋心を募らせ、いざ想いを告げようとした矢先、「友人」と言われてしまった一葉(上白石萌歌)。ショックを受けた彼女は、気持ちを切り替えるために仕事に打ち込んでみたり、いつもは椎堂の研究室に直接出向いてする恋愛コラムの相談もメールで済ませようとしたり。こうした「別の何かに没頭する」こと、「失恋の相手となるべく顔を合わせないようにする」ことは、恋愛を成就できなかった人間が選択する逃避行動のなかでも一般的で、最も合理的なものといえよう。
2月14日に放送された『パンダより恋が苦手な私たち』(日本テレビ系)は、物語の折り返し地点を過ぎた第6話。コラムのおかげで椎堂には講演会の依頼が舞い込むようになり、アリア(シシド・カフカ)にはケイカ(草刈民代)直々の指名で久々のモデル仕事の話が。そんななか、編集長・藤崎(小雪)の娘・理恵(西川愛莉)から、「母がヤバそうな男と付き合っている」という相談を受ける一葉は、続けざまに宮田(柄本時生)から、椎堂をテレビ番組「ズーズーランド」に出演するよう説得してほしいと頼まれるのである。

宮田は「アリアが出演しない回」だと言っていたが、案の定それは宮田がアリアと椎堂を引き合わせるために仕組んだこと。結果的に15年ぶりに再会した両者は、収録が始まるやいなや言い合いになり、アリアはスタジオから出ていってしまう。そこでアリアが呟く、「あいつと別れる時に約束したんだ。こんなかたちで会いたくなかった」の言葉。その具体は口にされなくとも、容易に推察できる。アリアはおそらく、椎堂と別れる際に自分がモデルのトップに立つことを約束したのであろう。だが3年前に何かがあり、いまもその葛藤の最中にあるわけだ。

ところで今回のエピソードにおいて一葉のコラムに寄せられる読者からの恋愛相談の内容は、「結婚を控えている恋人に、地下アイドルの推し活をしていることを正直に話すべきか」というものであった。いつもはこうした相談内容と登場人物たちの物語がリンクするかたちで話が進んでいくため、今回は若干そこから逸れているように見えなくもない。しかし終盤、この相談から“ギャップ”という視点が見出されることで、ある種“点と点が一本の線でつながる”感覚を味わうことになる。

料理人として凛々しい姿を見せる相談者が、地下アイドルの推し活で見せるギャップ。加えて、ふだんは飄々とした感じでありながら、アリアをランウェイに復帰させるためなら何でもすると野心を燃やす宮田。面倒で偏屈だけれども、ふとした瞬間に一葉に優しさを向ける椎堂。そして完璧を装いながらも、まだ自分に自信が持てずにいるアリア。登場人物はひととおり、なんらかの“ギャップ”を携えている。それは中盤で登場する、見た目はチャラそうだが実はそうではなかった藤崎の恋人の青年・桐生颯(飯島颯)も然り。

椎堂が一葉へのレクチャーでカンガルーのギャップを例示しながら説明するように、“ギャップを含めたすべてを受け入れた時にはじめてペアが形成される”。これはすなわち、恋愛なり仕事なり、目的を実現するためには常にそれに関するあらゆることを知ろうとし、かつ受容していくことが必要不可欠であるということである。そう考えると、ドラマの中心にいる一葉にギャップらしいギャップが見当たらない(せいぜい“元カレと住んでいる”ことぐらいか)のも納得できる。
恋が苦手とされるパンダなど動物たちは、実は限られたチャンスを活かす「恋愛上級者」だった。動物の求愛行動から、常識に囚われる現代人がシンプルに幸せになるヒントを解き明かす。
■放送情報
『パンダより恋が苦手な私たち』
日本テレビ系にて、毎週土曜21:00~放送
出演:上白石萌歌、生田斗真、シシド・カフカ、仁村紗和、柄本時生、三浦獠太、片岡凜、佐々木美玲、佐々木史帆、髙松アロハ(超特急)、平山祐介、宮澤エマ、小雪、筧美和子
原作:瀬那和章『パンダより恋が苦手な私たち』(講談社文庫)
脚本:根本ノンジ
演出:鈴木勇馬、松田健斗、苗代祐史
チーフプロデューサー:松本京子
プロデューサー:藤森真実、白石香織(AX-ON)
音楽:MAYUKO
主題歌:生田斗真「スーパーロマンス」(Warner Music Japan)
制作協力:AX-ON
©日本テレビ
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