『パンチドランク・ウーマン』に『豊臣兄弟!』も 河内大和が重宝され続ける理由

河内大和が重宝され続ける理由

 河内は、ほんの僅かな登場シーンであっても、その役が歩んできた人生までも滲ませるのが実に上手い。2025年12月21日に放送された『ノンレムの窓』(日本テレビ系)では、東京の雑居ビルに猟銃を持って立て籠もる寺本を演じた。「それ以上、近寄るんじゃねえぞ! 人質ぶっころすぞ!」と怒鳴り、天井へ向けて銃を撃ち放つ瞬間の瞳には、追い詰められた男の焦燥と狂気が宿っていた。

『パンチドランク・ウーマン −脱獄まであと××日−』©日本テレビ

 ドラマ『パンチドランク・ウーマン 脱獄まであと××日』では、教団・廻の光の元教祖であり、死刑が確定してもなお、信者からの信仰が途切れない鎧塚弘泰を怪演している。

 第2話では、塀の中で悟りを開いたような表情を浮かべ、「求めよ……。さらば道は開かれぬ……」と囁きながら遠くを静かに見つめる姿が映し出される。第3話では、憑き物が落ちたような顔つきで、静かに祈りを捧げる鎧塚の姿がそこにあった。鎧塚は死刑囚であるにもかかわらず、彼の表情に「反省」の影は微塵も感じられない。本来なら怯えや罪の意識が滲むはずのシーンでも、鎧塚はむしろ悟りを得たかのような落ち着いた笑みを浮かべている。その異様さが、かえって不気味さを醸し出していた。

 河内は、ほんの短い登場シーンであっても、その役が歩んできた「人生」までも演技の中で滲ませてしまう。だからこそ、物語の鍵を握るような重要な役柄のオファーが途切れないのだろう。

 2026年には、『VIVANT』の続編がTBS日曜劇場枠で放送されることが正式に発表されている。放送開始日はまだ明かされておらず、公開済みの予告動画にもワニズの姿は見当たらない。

 『VIVANT』の魅力は、主人公ですら「正義か悪か」の境界線が曖昧で、次の展開がまったく読めないところにある。気弱だった乃木(堺雅人)が本性を覗かせ、表情までも別人のように変わった瞬間は、今思い返しても背筋がゾクリとしたものだ。

 「えっ、まさかあの人が?」という驚きが毎話のように訪れ、翌週の放送を待ちきれなかった視聴者も多いのではないだろうか。前作でヒール役として強烈な存在感を放ったワニズが、もし続編に姿を現すならば、今度は正義として立つのか。それとも、また別の顔を見せるのか。

『パンチドランク・ウーマン −脱獄まであと××日−』の画像

パンチドランク・ウーマン −脱獄まであと××日−

ベテラン刑務官こずえは、強盗殺人犯の怜治と出会い人生を狂わせる。冷静沈着な彼女の秘密に深く関わる怜治との出会いが、運命を大きく変えていく。

■放送情報
『パンチドランク・ウーマン −脱獄まであと××日−』
日本テレビ系にて、毎週日曜22:30~23:25放送
出演:篠原涼子、ジェシー、藤木直人、小関裕太、知英、高橋努、尾碕真花、柏木悠(超特急)、沢村玲(ONE N' ONLY)、新納慎也、河内大和、中島ひろ子、久保田悠来、小久保寿人、団長安田(安田大サーカス)、カルマ、高岸宏行(ティモンディ)、星乃夢奈、ベンガル、宇梶剛士、大澄賢也、竹財輝之助、梶原叶渚、遠山俊也、柾木玲弥、越村友一、山下容莉枝、山田明郷
脚本:いずみ吉紘
演出:中茎強、南雲聖一、菅原伸太郎、茂山佳則
チーフプロデューサー:荻野哲弘
プロデューサー:鈴木亜希乃、福井芽衣
音楽:中島ノブユキ
制作協力:AX-ON
©日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/punch-drunk/
公式X(旧Twitter):https://x.com/punchdrunk_ntv
公式Instagram:https://www.instagram.com/punchdrunk_ntv/
公式TikTok:https://www.tiktok.com/@punchdrunk_ntv

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