ダルデンヌ兄弟初の群像劇 5人の少女を描く『そして彼女たちは』2026年3月27日公開へ

『そして彼女たちは』2026年3月27日公開

 ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ監督最新作『Young Mothers(英題)』が、『そして彼女たちは』の邦題で2026年3月27日に公開されることが決定した。

 『ロゼッタ』(1999年)、『ある子供』(2005年)でカンヌ国際映画祭パルムドール大賞を受賞して以降、全作品がカンヌのコンペティション部門に出品され、世界中で100賞以上を獲得するダルデンヌ兄弟。第78回カンヌ国際映画祭で、『ロルナの祈り』(2008年)に続き2度目となる脚本賞、エキュメニカル審査員賞をW受賞し、第97回アカデミー賞国際長編映画賞ベルギー代表に選ばれた本作は、母子支援施設で暮らす5人の少女を描いた、自身初の群像劇。これまで、常にひとりの主人公の人生を背中越しに、同じ目線で体験させるかのように映し出してきた彼らの作品とは一線を画し、5人を主人公としながらも、これまで同様に彼女たちが置かれた状況に寄り添い、ともに体験し、最後には鮮やかに伏線が回収されるという。

 若くして妊娠した女性を支援する施設でともに暮らす5人の少女。彼女たちは頼る人を持たず、貧困や暴力などさまざまな問題を抱えている。「ひとりじゃ育てられない」「赤ちゃんなんて欲しくなかった」――戸惑い、悩み、苦しみ、なるべき家族像を見いだせないまま、母になる少女たち。押し寄せる孤独感に飲み込まれそうになっても、時に誰かに寄り添われながら、それぞれが歩むべき道を選び取っていく。

 あわせて公開されたポスタービジュアルには「愛され方は知らない。でも、愛することはきっとできる――」というコピーとともに、願いを込めるように赤ちゃんを抱える少女の姿が写し出されている。

 また、母と対峙して何かを訴える様子や、思いつめたように赤ちゃんを抱きしめる様子、病床でパートナーの手をとって何かを打ち明ける様子などを切り取った場面写真も公開された。

■公開情報
『そして彼女たちは』
2026年3月27日(金)より、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
出演: バベット・ヴェルベーク、エルザ・ウーベン、ジャナイナ・アロワ・フォカン、リュシー・ラリュエル、サミア・イルミ
監督・脚本:ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ
配給:ビターズ・エンド
2025/ベルギー=フランス/104分/原題:Jeunes Mères/英題:Young Mothers/日本語字幕:横井和子
©Les Films du Fleuve - Archipel 35 - The Reunion - France 2 Cinéma - Be Tv & Orange - Proximus - RTBF (Télévision belge) / Photo©Christine Plenus

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