柿澤勇人が作品に奥行きを与える理由 『新東京水上警察』黒木は『全領域』直毘と通じる?

また、記憶に新しいのは『全領域異常解決室』(フジテレビ系)での姿だ。このドラマの中では、人間の姿をして世の中に生きている八百万の神たちが、次々に殺されていく。その捜査を進めていたのが、内閣官房直轄の機関であり、神々で構成された“全領域異常解決室”。柿澤は、彼らの事情を知り手助けをする内閣官房の審議官・直毘吉道を演じた。視聴者も味方として信頼を置いていた人物だが、途中から怪しい行動が目立っていた。そして終盤で明らかになったのは、彼が今まで多くの神を消滅させてきた黒幕であったということだ。
表では誠実な一面を見せながら裏ではとんでもない陰謀を企てていて、それが明らかになった時に押さえ込んでいた怒りを静かに、そして急激に爆発させる。それは『新東京水上警察』での黒木にも通じる部分があった。“悪”を含んだ役を演じている柿澤が画面に登場すると、まだ事情を知らない段階でも、どこか他のシーンとは異なる空気感が感じられるのだ。
『新東京水上警察』の劇中で、黒木は「慣れは重要だ。迷いも罪悪感も全て吹き飛ばしてくれる」と語り、最終話の予告編では「俺はこの生き方しか知らない」と話している。どんな物語でも悪役たちはそうならざるを得なかった理由を抱えているが、黒木も例外ではないのだろう。ラストスパート、今まで明かされてこなかった彼の心の奥底まで描かれることを期待したい。
「海の秩序を保つことは、世界の平和を守ること」――これは元海技職員の大沢(小林隆)によって語られた言葉だ。しかし今、大切な東京湾が大きな危機に晒されている。“水恐怖症”である碇が自分を盾にしてしまわないかという心配や、また母の危篤の知らせと重大事件の間で揺れ動く日下部(加藤シゲアキ)、台風を前にどうするべきか悩む海技職員の有馬(山下美月)と玉虫署長(椎名桔平)らの緊張も走る。水上警察のメンバーは、黒木の犯行を食い止め、東京湾の平穏を取り戻すことができるのだろうか。
■放送情報
火9ドラマ『新東京水上警察』
フジテレビ系にて、毎週火曜21:00~21:54
出演:佐藤隆太、加藤シゲアキ、山下美月、中尾明慶、齋藤璃佑、山口紗弥加、皆川猿時、椎名桔平ほか
原作:吉川英梨『新東京水上警察』シリーズ(講談社文庫)
脚本:我人祥太
演出:西岡和宏、柳沢凌介、土方政人、朝比奈陽子
音楽:得田真裕
プロデュース:大野公紀
制作プロデュース:山崎淳子
制作協力:共同テレビ
制作著作:フジテレビ
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