菅田将暉が考える“100年先の未来”とは? 「なるべく今を残せるように」

菅田将暉が考える“100年先の未来”

「今を残すために、ものづくりを続けていきたい」

――スリさんは先日、行われた会見でのビデオメッセージで、菅田さんのことを憧れている俳優とおっしゃっていました。菅田さんはスリさんに対してどのような印象を持たれましたか?

菅田:日本語でのお芝居、視覚に制限を抱えた方の動き、ギター、歌など、たくさんミッションがあって、四苦八苦しているだろうなと思いきや、すごく楽しそうに向き合っている姿が印象的です。スリさんは僕よりも7歳年下なんですが、そこまで年齢差があるとは思えないほど落ち着いた方でした。何よりグローバルにお仕事をされているからこそ、お芝居がフラットで。それにリアクションするのが楽しかったです。

――本作にはスリさん以外にも海外出身の俳優さんが多数出演されていますが、菅田さんは今回の経験で海外作品出演への意欲は増しましたか?

菅田:多言語が飛び交う現場だったので、刺激にはなりました。ちょっとした事件が起きて、研究所のみんながパニックになるシーンでエキストラさんが一斉にリアクションを取るんですが、それぞれルーツが異なるから言語はもちろん、表情や身振り手ぶりなどの感情表現も全然違って。日本語だけの雑多な感じとはまた違う、このドラマでしか体験できない景色で新鮮でしたし、勉強になりました。

――『火星の女王』は、NHKの放送100年を機に展開する「宇宙・未来プロジェクト」の一環として制作されました。菅田さんがここからさらに100年先の宇宙のためにやっていきたいことはありますか?

菅田:僕は時代性を感じるものが好きで、よく音楽やファッションのリファレンスを漁っているんですが、役者も映像資料として今を残すことができます。この作品も100年後を描いているけど、実際に未来の人たちが観たら「全然違うよ」って思うかもしれないし、きっとその可能性の方が高いけど、それはそれとして貴重な資料だと思うんです。逆に100年後でも変わらない人間の思いみたいなものがあるかもしれない。だから、なるべく今を残せるように、引き続きものづくりは続けていきたいです。

■放送情報
放送100年特集ドラマ『火星の女王』
NHK総合にて、12月13日(土)スタート 毎週土曜22:00〜23:29放送 ※全3回
※NHK ONE(新NHK プラス)で同時・見逃し配信予定
出演:スリ・リン、菅田将暉、シム・ウンギョン、岸井ゆきの、菅原小春、宮沢氷魚、松尾スズキ、滝藤賢一、デイェミ・オカンラウォン、サンディ・チャン、宮沢りえ 吉岡秀隆 ほか
主題歌:「記憶と引力」君島大空、坂東祐大、yuma yamaguchi feat. ディスク・マイナーズ
原作:小川哲
脚本:吉田玲子
音楽:坂東祐大、yuma yamaguchi
制作統括:渡辺悟
プロデューサー:石川慎一郎、原英輔、大久保篤、服部竜馬
演出:西村武五郎、川上剛
写真提供=NHK

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