『ちょっとだけエスパー』北村匠海は“悪役”? 第3話にしてさらなる能力者も誕生へ

大泉洋が主演を務めるドラマ『ちょっとだけエスパー』(テレビ朝日系)第3話は、物語が大きく動き出す。
“ちょっとだけ”のエスパー能力が発現するEカプセル。それを体調を崩した四季(宮﨑あおい)が、風邪薬と勘違いして飲んでしまうのだ。言ってしまえば、脚本の野木亜紀子がSNSに公開している台本の表紙は、ノナマーレの社長である兆(岡田将生)はまだしも、四季までもがエスパー能力を持つことを示唆していた。四季は兆の知り合いの娘で、ノナマーレの社員ではない。Eカプセルはその人の願望が能力に現れるというが、四季にどのような能力が発現するのか気になるところであり、今後の展開を想像すると四季に能力が現れることで文太(大泉洋)たちも能力のことを説明しなければいけなくなる、といったところだろうか。

そもそもノナマーレには「人を愛してはならない」という絶対的ルールとエスパーとしての秘密厳守もある。その文太たちの正体を第1話であっけなく知ってしまったのが、謎の大学生・市松(北村匠海)。第2話では全く登場しなかった彼が、第3話で暗躍する。文太たちのもとに届くミッションは「爆発で人が死ぬのを止める」。示されている場所は、文太たちが向かう予定の縁日の神社だった。

そこで起こるガス爆発を、文太たちは命からがら食い止めに成功。現場に居合わせていたのが、狐の仮面を被った男=市松だった。兆は「正体不明のファクター。未確認因子があるようだ。それが何かはまだ分からない。そのせいで発令がギリギリになってしまったけれど、ミッションは成功した」と独り言のようにつぶやく。世界を救うことを目的としたノナマーレを監視する市松。悪役の雰囲気は立ち込めているものの、兆の言う通りに彼が爆発を引き起こしたわけでも、ノナマーレを邪魔していると決まったわけではない。公式サイトの「たこやき研究会に所属している」という情報からは、文太たちと仲良くなれそうな気もしてくる。

第3話のサブタイトルは「世界を救う私たち」。ガス爆発で、文太は父親に置いていかれて泣いている子供の頃の自分を重ねた少年を、桜介(ディーン・フジオカ)は離れ離れとなった息子の紫苑(新原泰佑)を、半蔵(宇野祥平)は柴犬の佐助を助ける。質素な生活を送る独り身の円寂(高畑淳子)を含め、第3話で明らかになるのは何らかの失敗をしている彼らの過去。人を殺め、幸せな普通の生活を手放した桜介のストーリーが中心となり、実の父親のことを知らないはずの紫苑が桜介の勤める花屋に振り向く描写は、兆が言うDecision Treeがいい方向へと伸びていく、そんなイメージを思い浮かべた。

「ヒーローの恋は、アイドルの恋以上にあってはならない」という兆の名言が炸裂した第3話。そこには使命よりも大切な存在があってはならないという理由があるのだが、第4話の予告では四季が大切な人になっていく文太の姿が確認できる。

最後に、蛇足であるのは承知の上だが、文太=大泉洋による福山雅治のモノマネ、りんご飴=リンゴ・スターなど、小ネタにも笑わせられた第3話であった。
■放送情報
『ちょっとだけエスパー』
テレビ朝日系にて、毎週火曜21:00~21:54放送
出演:大泉洋、宮﨑あおい、ディーン・フジオカ、宇野祥平、北村匠海、高畑淳子、岡田将生
脚本:野木亜紀子
監督:村尾嘉昭、山内大典
エグゼクティブプロデューサー:三輪祐見子(テレビ朝日)
プロデューサー:貴島彩理(テレビ朝日)、山形亮介(テレビ朝日)、和田昂士(角川大映スタジオ)
音楽:髙見優、信澤宣明
制作協力:角川大映スタジオ
制作著作:テレビ朝日
©︎テレビ朝日
公式サイト:https://www.tv-asahi.co.jp/chottodake_esper/
公式X(旧Twitter):https://x.com/chottodakeesper
公式Instagram:https://www.instagram.com/chottodake_esper/
公式TikTok:https://www.tiktok.com/@chottodake_esper























