2025.07.25 05:30

松本まりかが語る『奪い愛』シリーズの極意　「“引き算”の中にある面白さに挑戦したい」

　2017年の金曜ナイトドラマ『奪い愛、冬』（テレビ朝日系）を皮切りに、2019年に『奪い愛、夏』（ABEMA）、2021年には『殴り愛、炎』（テレビ朝日系）および『奪い愛、高校教師』（テレビ朝日系）と展開されている『奪い愛』シリーズ。さまざまな登場人物たちが愛を奪い合う“激しくも切ないドロキュン恋愛ドラマ”として知られており、7月18日23時15分（※一部地域をのぞく）からはテレビ朝日系でシリーズ最新作『奪い愛、真夏』が放送されている。

TVerで『奪い愛、真夏』をみる

　本作の主演であり、空知時夢（安田顕）と許されない恋に落ちてしまう海野真夏役を演じる松本まりかに、主演を務めるうえでの意気込みや、撮影現場の様子などについて語ってもらった。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】

「やり切った」先に生まれた“引き算”のアプローチ

ーー『奪い愛、夏』や『奪い愛、高校教師』などにも出演されている松本さんは『奪い愛』シリーズに欠かせない存在だと思います。今回の『奪い愛、真夏』では主演という立場ですが、どのような気持ちで向き合われましたか？

松本まりか（以下、松本）：これまで色々なかたが築き上げてきた『奪い愛』の面白さ、爆発力のすごさを感じていた身としては、正直、そこに自分が主演として立つのは恐れ多いなと感じました。ただ、令和の“奪い愛”として新しい面白さを見せたいとも感じました。爆発力だけじゃない、今の時代ならではの『奪い愛』シリーズの面白さを突き詰めていけたらと思っています。

ーー『奪い愛』シリーズといえば、ぶっ飛んだ演出や振り切ったお芝居が印象的です。そういった部分に挑む際の心境をお聞かせください。

松本：『奪い愛、夏』や『奪い愛、高校教師』のときは、「面白ければ何でもいい！」みたいな勢いがあって、とにかく“足し算”や“上乗せ”の連続だったんです。でも、もうやり切った感があって、今回は逆に“引き算”の中にある面白さに挑戦したいと思いました。引き算をしながらも、ちゃんと“血の通った人間”として演じていけたらと考えています。そのうえで、鈴木おさむさんのトリッキーな世界観に、どこまで自分が飛び込めるのか、戦っている感覚もあります。難しいけれど、だからこそ挑戦したいという気持ちです。

ーー「挑戦」という言葉が出ましたが、本作ではどのようなことに挑戦されていますか？

松本：今までやってきたものに甘えたくないですし、今の視聴者の方たちに、どうやったら刺さるのかをすごく考えました。『奪い愛、冬』から8年間の間に新しいコンテンツもどんどん出てきていますし、視聴者の皆さんの目も肥えていらっしゃるなかで、新しい『奪い愛』をどう届けるかという点が、今回は難しいけど大きな挑戦でした。

ーー本作の座長として撮影現場で心がけていることを教えてください。

松本：主演である以上、誰よりも頑張らなきゃいけないですし、自分以上に頑張ってる人がいたら、それ以上にやらなきゃいけないと思っていますし、私はそういった責任を引き受ける立場でありたいと考えています。去年、主演をやらせていただいた『ミス・ターゲット』（朝日放送）と『夫の家庭を壊すまで』（テレビ東京系）では、炎天下の撮影でスタッフの方や、特にアシスタントの子たちは本当に大変だったと思うんです。でも、そういう若いスタッフさんたちが「自分がいなければこの作品は成り立たない」と思ってくれるような現場にしたいんです。彼らが笑顔でいられる現場、誰も辛い思いをしていない現場を作りたいと心がけています。今作でも同じ思いで取り組んでいます。