パトリシア・マズィ監督『サターン・ボウリング』10月4日公開　特報＆ティザービジュアルも

　パトリシア・マズィ監督の新作映画『Saturn bowling（原題）』が、『サターン・ボウリング』の邦題で10月4日よりユーロスペースほか全国にて劇場公開されることが決定した。

　2022年のロカルノ国際映画祭で金獅子賞にノミネートされたマズィ監督による長編第5作品目となる本作は、父親によって心に深い傷を負わされた異母兄弟を主人公に、家族の崩壊やネグレクトがもたらす負のスパイラルを寓話的な語り口で描いたフレンチノワール。撮影監督は『落下の解剖学』などのシモン・ボーフィスが務めた。マズィ監督の作品が日本で公開されるのは本作が初となる。

　寝る場所を求めて街を徘徊するアルマンのもとへ、疎遠になっていた異母兄ギヨームが父の死を告げに現れる。彼らの父はボウリング場、サターン・ボウリングの経営者であり、狩猟を趣味とするハンターでもあった。警察官として働くギヨームは、遺産として継いだボウリング場を職も家も持たないアルマンに委ねる。だが婚外子の自分を捨てた父への怒りを抱えたアルマンは、傍若無人な経営で揉め事を起こしてばかり。そんなある日、兄弟の周囲で若い女性を狙った連続殺人事件が発生。ギヨームは事件を追うなかで、底知れぬ暴力の螺旋へと足を踏み入れていく。

　公開されたティザービジュアルは、赤と黒を基調に地下のボウリング場の入口をとらえたシンプルだが危うさを感じるデザイン。そこに「父が遺した呪いが、転がりつづける。」という不穏な言葉が添えられている。

　あわせて公開された特報映像は、薄暗く赤いライトが特徴的な地下のボウリング場で兄のギヨームが弟のアルマンに「親父の店を売るのはイヤだ。お前に任せたい」と伝えるシーンからはじまる。そして、「3日以内に家で殴り殺されたようです」「“女性限定ナイト”を作り俺たちを排除している」など、衝撃的なテロップとともにさまざまなシーンが切り取られている。

■公開情報
『サターン・ボウリング』
10月4日（土）ユーロスペースほか全国ロードショー
出演：アリエ・ワルトアルテ 、アシル・レジアニ 、Y・ラン・ルーカス 、レイラ・ミューズ
監督：パトリシア・マズィ
脚本：イヴ・トマ、パトリシア・マズィ
配給：SENLIS FILMS
2022 年／フランス、ベルギー／114 分／カラー／1.85:1／NSTC／スクイーズ／2ch／原題：SATURN BOWLING／字幕翻訳：橋本裕充／R18+
©Ex Nihilo - Les Films du fleuve - 2021
公式サイト：https://senlisfilms.jp/saturnbowling
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