當真あみ、『ちはやふる』に重ねる想い明かす 「何かに熱中して取り組むことの尊さが伝わる」

當真あみが『ちはやふる』に重ねる想い

 劇場版シリーズ始動以来、10年ぶりに『ちはやふる』の世界が映像作品として帰ってくる。

 2007年から2022年まで講談社『BE・LOVE』で連載された末次由紀による原作漫画実写化のリバイバル版でも、現在連載中の『ちはやふる plus きみがため』の実写化でもない、原作者とともに紡がれる完全オリジナルストーリー『ちはやふる-めぐり-』(日本テレビ系)。『ちはやふる』シリーズが一貫して描いてきた、競技かるたの世界で繰り広げられる熱い青春と人間ドラマに心を動かされてきたシリーズファンからすれば、垂涎ものの作品が始まろうとしている。

 そんな期待を背負う新ヒロインを演じるのは、當真あみ。彼女がどのように『ちはやふる』の世界と向き合い、主人公・藍沢めぐるを演じたのかを語ってもらった。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】

めぐるは「すごく寂しそうなキャラクター」

——『ちはやふる-めぐり-』で主演を務めることが決まったときの気持ちを聞かせてください。

當真あみ(以下、當真):最初に聞いたときは、「あの『ちはやふる』に私が……」と嬉しくて感慨深い気持ちがありました。同時に原作も映画も大人気の作品なので、少し不安な気持ちも正直ありました。

——その不安は、撮影が進むにつれて変化しましたか?

當真:そうですね。撮影も無事に終わったので、あとは皆さんにどう受け取っていただけるかを楽しみにしています。主人公のめぐるちゃんが在籍する梅園高校だけでなく、瑞沢高校、北央学園にもそれぞれの学校の雰囲気が出る個性豊かなキャストが揃っていて、お芝居にもかるたの稽古にも本気で取り組んだので、それが映像に出ていると思います。すでに発表されている大江奏役の上白石萌音さん以外にも、映画版キャストが登場するので、そこも楽しみにしていてほしいです!

——出演者の皆さんは、かるたの練習をかなりされたそうですね。

當真:はい。2024年の9月頃から始めて、撮影が終わるまで継続して練習しました。一人ひとり、一畳分の畳とかるたセットをお借りして自宅でも特訓に励みました。

——かるたシーンの迫力を出すために、演技の面で工夫されたことはありますか?

當真:かるたシーンの動作の部分では、迫力を出すためにとにかく早く、大きく札を払うことを意識していました。表情の部分だと、取れたときの喜びや取られたときの悔しさをはっきりと表現してほしいと監督から言われていたので、特に意識しながら演じていました。

——『ちはやふる』は、競技かるたという勝負事に真剣に取り組む高校生や大人の姿が魅力の作品でもあると思います。當真さんご自身は、これまで勝負事に本気で取り組んだ経験はありますか?

當真:実は、勝負事があまり得意なタイプではなくて……。勝負に負けたときの悔しさや悲しみを先に考えて、自分を守るように避けてきたところがあって。学生時代の部活動の大会なども積極的に出場していなかったり、そもそも勝負事が好きではないタイプでした。今回演じためぐるちゃんも、物語の序盤はかるたでの勝ち負けに心が動かされるタイプではないので、自分と似ているなと感じていました。

——當真さんから見ためぐるは、どんなキャラクターでしょうか?

當真:私から見ると、めぐるちゃんはすごく寂しそうなキャラクターという印象です。小さい頃にあった出来事を引きずって「自分に青春は向いていない」と決めつけて生きている。本当は何かに熱中したいという気持ちが眠っているのに、積もり積もった経験のせいで、自分の本当の気持ちに気づけなくなっています。そんなめぐるちゃんに手を差し伸べてくれたのが、大江先生です。彼女がかるたに出会って、楽しさを知るまでの過程を見ていると、めぐるちゃんは閉じこもって寂しさを抱えている子だったんだなと改めて思いました。

——物語冒頭で株の取引をしている場面があって、「個性的なキャラクターだな……」と感じました。

當真:めぐるちゃんは中学受験に失敗したことで、高校生活よりも先の将来を考えて行動している子なんですよね。お金の面で両親に迷惑をかけたと思い込んでいて、「お金を稼がなきゃ」という考え方になってしまっているんです。最初は投資をしている場面の撮影が多かったんですよ。スマホで株価のチェックをして……みたいな(笑)。

関連記事

リアルサウンド厳選記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる