『ジュラシック・ワールド/復活の大地』北米1位 実質2度目のリブートでも変わらぬ存在感

『ジュラシック・ワールド』新作、北米No.1

 ハリウッド映画、真夏の本命第1弾だ。『ジュラシック』シリーズ3年ぶりの最新作『ジュラシック・ワールド/復活の大地』が、アメリカ独立記念日(7月4日)を控えた7月2日に北米公開を迎え、週末ランキングのNo.1に輝いた。

 本作では『ジュラシック・パーク』(1993年)のスティーヴン・スピルバーグが製作総指揮、デヴィッド・コープが脚本に復帰。出演者にスカーレット・ヨハンソン、マハーシャラ・アリ、ジョナサン・ベイリーらを迎え、監督には『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016年)のギャレス・エドワーズが起用された。

『ジュラシック・ワールド/復活の大地』©2025 Universal Studios. All Rights Reserved.

 7月2日から6日までの5日間で、北米興行収入は1億4730万ドル。週末3日間(4日~6日)では9150万ドルと、ともに事前の予想を上回るスマッシュヒットとなった。これは独立記念日の週末として、5日間・3日間の数字ともに史上第4位の成績。金曜日が祝日となったことで外出先の選択肢が映画館以外にも多かったなか、上々の好発進と言える。

 海外82市場でも興行収入1億7103万ドルという優れたスタートを切り、世界興収は早くも3億1831万ドル。全世界では『ジュラシック』シリーズ史上第2位の初動成績となった。注目すべきは、いまやハリウッド映画の興行規模が小さくなった中国でも5日間で4150万ドルという数字を叩き出したこと。『ミッション:インポッシブル』シリーズと同様、長きに渡るフランチャイズは現在も興行力を維持していることがわかる。

『ジュラシック・ワールド/復活の大地』©2025 Universal Studios. All Rights Reserved.

 前作『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』(2022年)の世界観を踏襲しつつ、ストーリーとキャラクターを一新した本作は、『ジュラシック』フランチャイズでは実質2度目のリブート作。しかも32年にわたるシリーズの第7作とあって、公開前は北米興収1億2000万ドル、世界興収2億6000万ドルと初動興収の予想は控えめだった。

 もっとも、本作のポテンシャルが未知数だったことは確かだ。『ジュラシック』の訴求力が大きく衰えていないとしても、「恐竜」以外にシリーズの共通項がない以上、観客がどのような反応を示すかはわからなかった。

 また、『ジュラシック』シリーズが連休のタイミングで公開されるのも初めてのこと。週末3日間(金曜日~日曜日)だけの興行収入を比較すると、本作の9150万ドルはシリーズで最も低い数字だが、過去作が金曜日に公開されていた一方、今回は水曜日が公開初日だから単純に比較できるものではない。今後は、『ジュラシック・ワールド』3部作がいずれも達成していた世界興収10億ドルを超えられるかがひとつの指標となるだろう。

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