『隠し味にはロマンス』視聴者必見! 『椿の花咲く頃』など“美味しい”韓国ドラマ3選

『今日は少し辛いかもしれない』

最後に紹介するのは、『今日は少し辛いかもしれない』。大腸がんによってだんだんものが食べられなくなる妻チョン・ダジョン(キム・ソヒョン)と、そんな彼女のために献身的に料理する夫カン・チャンウク(ハン・ソッキュ)の物語を綴ったヒューマンドラマだ。こう書くと、ただただ悲しいだけのドラマのように感じるが、ユーモアや希望も盛り込みながら最期の時を豊かな時間として描いているのが本作の特徴だ。
そんなユーモアと希望の源にもなっているのが料理である。インテリで元来探求心が旺盛な夫のチャンウクは、料理に対しても、ものすごいこだわりを見せる。妻にタンスユク(韓国版酢豚)が食べたいとお願いされると、本格的な中華鍋を買いそろえるところから始めるのだ。
きれいに整えられたキッチンで、手際よく料理をしていくチャンウク。出来上がった繊細な料理も見どころではあるのだが、何といっても料理をするシーンに目を見張る。妻ダジョンのためにしているようで、死を前にした彼女がただおいしく食べてくれる姿を想像しながら集中できる料理の時間は、実はチャンウクのためにもなっているのだ。“食”は、希望であり救いであり幸せであることを感じさせる名場面である。名優ハン・ソッキュの演技も素晴らしい。
このほかにも、食べ歩きという意味では『ゴハン行こうよ』シリーズ、地方のサラメシということでは『検事ラプソディ~僕と彼女の愛すべき日々~』もおすすめ。ラブストーリーを交えた作品なら、『隠し味にはロマンス』の劇中でヒロインのセリフに登場した『パスタ~恋が出来るまで~』、特別出演しているユ・ヨンソクの主演作『幸せのレシピ~愛言葉はメンドロントット』がある。これを機会に、韓国の“食”ドラマをチェックしてみてはいかがだろうか。






















