朝倉あきが持つ“親しみやすさ”という武器 『光る君へ』を経て本格ブレイクへ

朝倉あき、“誰もが親しみやすい”理由

 ドラマ『三人夫婦』(TBS系)で、朝倉あきの演じるヒロイン・美愛の存在が注目を浴びている。

 本作は、浅香航大が主演を務め、そこに鈴木大河(IMP.)と朝倉が加わる形で、三人の男女が「三人で夫婦になろう」と共同生活を始めるというユニークなラブコメディだ。かつて恋人同士だった美愛(朝倉あき)と拓三(浅香航大)、そして現在の恋人・新平(鈴木大河)の三人が新しい愛の形を模索する過程を軸に展開。視聴者を驚かせる設定ではあるが、ただの奇抜なアイデアにとどまらず、愛や絆、孤独、承認欲求といった普遍的なテーマがじわじわと浮かび上がり、深みのある作品へと昇華している。

 2006年に東宝シンデレラオーディションを経て芸能界入りした朝倉だが、過去に“本格ブレイクの予兆”を迎えたことがある。その1度目が、2010年に放送されたNHKドラマ『とめはねっ! 鈴里高校書道部』でヒロインを務め、その演技力と清楚なキャラクターが話題を呼んだときだ。同年の『週刊プレイボーイ』(集英社)にて女優評論家の高倉文紀が選考した「次世代注目株ベスト10」では1位に選ばれたほどだった(※1)。

 2度目は、2015年に放送された日曜劇場『下町ロケット』(TBS系)への出演である。阿部寛を主演に、男たちの熱き情熱と技術者魂を描いたこのドラマの中で、朝倉は紅一点の女性技術者として登場。その清楚な佇まいと落ち着きある演技が話題となり、視聴者の記憶に強く残った。男性中心の物語において、朝倉は空気を和らげる潤滑油であると同時に、物語の重心としてしっかりと役割を果たしていた。

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