丸山礼×井桁弘恵、同級生仲良し爆笑対談 「本当に人生の親友」

「ワタシって、サバサバしてるから!」が口癖の主人公・網浜奈美が大暴れするオフィス“あるある”を描いた『ワタサバ』ことNHKの夜ドラ『ワタシってサバサバしてるから』が、約2年の月日を経て帰ってきた。
ネットコミックとして連載され人気を獲得していた原作の魅力をそのままに、実写版を成功に導いたのは、網浜を演じた丸山礼のハマりっぷりが何よりも大きかっただろう。丸山自身も本作をきっかけに多数のドラマに出演するようになったことが証明しているとおり、役者として唯一無二の魅力を放っている。
シーズン2では、網浜が教師となって婚活するというまさかの展開に。そんな網浜と同じ職場で働く若手熱血教師・姫野真理役を井桁弘恵が演じる。
プライベートでも大の仲良しという2人は、『ワタサバ』にどんな思いで臨んでいたのか。互いを熟知している2人だからこその爆笑のトークが繰り広げられた。(編集部)
丸山礼「ワタ“サバ”だけに、ビタミンも豊富なドラマ」

――シーズン2の撮影に入るにあたって、丸山さんは前作と比べて心持ちに違いがありましたか?
丸山礼(以下、丸山):そうですね。異様な緊張感はやっぱりありましたけど、シーズン1のときには本当に演技経験が少なかったので、どうやって撮るのかもわからないし、主演のあり方とかもよくわからないし、本当にプレッシャーがすごかったんです。でも、今回はリラックスして現場に向かうことができたので、自分でも「一つ何かを乗り越えたのかな」とは感じました。

――シーズン1以降、俳優として様々な作品に出演されていますが、「成長して帰って来られた」といった思いも?
丸山:それはもちろんあったと思います。網浜奈美もそうですけど、他にもハツラツなだけじゃない、社会とぶつかってしまうような面を持ち合わせている人間を演じたことで、やり方がちょっとずつわかってきたというか。たくさんの俳優さんの演技を近くで見られる環境があったので、そのエキスを吸い取りながら(笑)、なんとなく基盤ができたかなと思っています。
――井桁さんは、シーズン2への出演が決まったときにはどんなお気持ちでしたか?
井桁弘恵(以下、井桁):すごく嬉しかったです。ただ、網浜さんはアドリブが多いと聞いていたので、それを受けなきゃいけない怖さはありました。私はすぐに笑っちゃうタイプなので、「どうしようどうしよう」と思っていたんですけど、衣装合わせのときに監督から「本当に面白かったら笑っちゃっていいよ」と言われてすごく気が楽になって、より撮影が楽しみになりました。

――あらためて本作の魅力についても聞かせてください。
丸山:私は、ちょっと疲れているときに観る「夜ドラ」枠が大好きなんです。しかも、この作品は笑えるんですよね。じんわり温かいというよりは、「なにしてんの!?」みたいな笑いで(笑)。シーズン1のときには放送前後にインスタライブをやっていて、「今日も元気になった」とコメントをもらえることもありました。ワタ“サバ”だけに、ビタミンも豊富なドラマになっているんじゃないかなと思っています。サバはビタミンが多いから……どうでしょうか?
井桁:そうなんだ(笑)。でも、“理由もわからない笑い”ってすごく健康的ですし、そこはまず魅力的だなと思いますね。あとは、それぞれいろんな個性や人生観、考え方を持っているキャラクターがたくさんいるので、そこに自分の人生を当てはめたり、網浜さんの思いを聞いて「これはどうなんだ」と考える時間ができるのもすごくいいなと。網浜さんがぶっ飛びすぎているからこそ、考えのエッセンスをもらえるような気がするので、笑いもあるけど、学べることもたくさんあるなと思っています。
――取材会(制作発表会見)や写真撮影の様子を拝見しても、おふたりはとても仲が良さそうですよね。
井桁:いや、大したことないです。
丸山:いやいや、仲いいんですよ。
井桁:お互いにバラエティをやってるから、仲良く見せるのが上手なんですよね?
丸山:自分から好感度を下げることになるけど、大丈夫?(笑)。本当に面白い女性ですよ。
井桁:あははは、仲良くやらせてもらっています(笑)。

――伝わってきます(笑)。共演する中で、お互いに「さすがだわ」と感じた出来事はありましたか?
丸山:この作品の前に『すっぴんヒーロー』(2024年/TBS系)でご一緒して、そのときから女優であり、同世代の女子であり、モデルであり、バラエティタレントであり……とにかくいろんな面で強いので、そこに憧れがありました。私が「こういう仕事で、ここをクリアにしたいんだけど」と相談するとすぐに答えてくれるし、基本的にスパスパ進んでいくタイプなので、「私よりもサバサバした人だな」と思っていたら、今回『ワタサバ』で共演させてもらえることになって。しかも、演じる役柄も担任と副担任だったので、すごく心強かったですね。プライベートでも遊んでいて、うちでご飯を食べたり。本当に人生の親友ができて、嬉しかったです。
井桁:すごくいいこと言う!
丸山:何でも言えちゃうし、私のクランクアップにわざわざ会いに来てくれたりもしました。あとは手紙もくれたんですけど、“平成の女子”なので折り方が私と一緒なんですよ。角が斜めになっている、四角形のように折られた手紙で。「一緒にやれて嬉しかったよ」と言ってくれたので、「こちらこそなのにな」とずっと思っています。(この取材の前に実施した)会見もいげちゃんと一緒じゃなければ、あんなに楽しい空気にはならなかったと思います。
井桁:いやいや、礼ちゃんのおかげです。

丸山:会見のMCの人が「おふたりのかけあいがおもしろくて何もしなかった」って言ってたよ。私たちが勝手に回してたから(笑)。マイクをずっとオンにしていたせいで、何回もハウリングしちゃって。
井桁:面白かったね(笑)。でも、礼ちゃんは本当に引き出しが多いと思います。完成した映像を観ても、「どうやったらその顔になるの?」みたいな。
丸山:あはははは(笑)。
井桁:そもそも表情筋がすごいですし、そこに至る感情の作り方も上手。シーズン1も私は大好きで、礼ちゃんのお芝居もすごかったんですけど、シーズン2ではそれ以上の表現の引き出しの広さを感じて、やっぱりさすがだなと思いました。