ビビアン・スー、チャン・チェン出演作も 「台湾映画上映会2025」5月17日より開催決定

「台湾映画上映会2025」5月より開催

 全8回の連続上映企画「台湾文化センター 台湾映画上映会2025」が、5月から10月にかけて開催されることが決定した。

 台北駐日経済文化代表処台湾文化センターが開催する「台湾映画上映会」は、台湾社会や文化への理解を深め、新しい台湾映画を発見する上映会。これまでは東京のみの開催だったが、今回は大阪でも開催される。

 日本大学文理学部中国語中国文化学科、慶應義塾大学東アジア研究所、早稲田大学中国現代文化研究所、東京大学持続的平和研究センター、大阪大学大学院人文学研究科の5大学と、大阪シネ・ヌーヴォの協力を得て、台湾文化センターを含めた全7会場にて開催。大阪での開催に際して、「大阪発。日本全国、そしてアジアへ!」をテーマに、万博イヤーの2025年は8月にも開催が決まっている第21回大阪アジアン映画祭との連携企画も決定した。

 2024年に続き、キュレーターを映画監督のリム・カーワイが務め、すべて日本初上映となる8作品がラインナップされた。

 台北の街を舞台にさまざまな愛の形が映し出される『タイペイ、アイラブユー』は、チャン・チェン、カリーナ・ラム、サミー・チェンなど国際派俳優が多数出演し、台湾、香港、マレーシア、ブータン、フランスなどの監督たちが競演したオムニバス映画。

 チャン・チェン、モー・ズーイーが出演し、チョン・モンホン監督が手がけた『余燼』(原題:餘燼)は、白色テロを題材に国家、歴史が絡むサスペンス映画だ。

 パンデミック時代における、不完全な人生の中で運命を変える希望を描きだした『優雅な邂逅』は、『最愛の夏』(1999年)が東京国際映画祭でグランプリのほか3部門を独占したチャン・ツォーチ監督の最新作。

 卓球少年たちの熱いスポコン映画『燃えるダブルス魂』は、実際に卓球選手でもあるポン・ユーカイとリー・シンウェイが共演し、ビビアン・スーも出演している。

 現代に生きる原住民族の葛藤と、家族の物語を深く描き出した『猟師兄弟』は、タロコ族の祖父の日常を追ったドキュメンタリー映画『靈山』の蘇弘恩監督の最新作。『セデック・バレ』のシュー・イーファン、マー・ジーシアン、リン・チンタイが再共演した。

 『無米楽』(2004年)のイェン・ランチュアン監督の新作『ソウル・オブ・ソイル』は、それぞれのやり方で病んだ土壌に向き合う若者とベテランを追ったドキュメンタリー映画。

 『赤い柿 デジタル・リマスター版』は、「台湾巨匠傑作選2024~台湾映画の傑物 ワン・トン監督と台湾ニューシネマの監督たち~」にて“台湾近代史三部作”が公開されたワン・トン監督の自伝的映画。

 世界15カ国で翻訳された台湾フェミニズム文学、リー・アン(李昂)の小説『殺夫』(1983年)を映画化した『夫殺し デジタル・リマスター版』は、2月に台湾で41年ぶりに公開されたばかりだ。

コメント

曾鈐龍 (台北駐日経済文化代表処台湾文化センター長)

映画は、心を惹きつける魅力的な芸術です。そこには感動的なストーリーがあり、過去と未来があり、美しさや希望も詰まっています。台湾の映画は、自由な創作環境の中で、多様な花を咲かせてきました。それは、物語を語る人、映像で伝える人、多くの情熱と努力の積み重ねによるものです。
今年の台湾映画上映会は、台湾文化センターをはじめ、日本の大学や大阪のミニシアターでも上映会を行います。私たちが大切にしている映画への思いや情熱を、日本のファンと皆さんにもぜひ感じていただけたら嬉しいです。
そして、いつかぜひ台湾にも足を運んで、現地の風景や空気、人々の温かさに触れてみてください。

リム・カーワイ(「台湾文化センター 台湾映画上映会2025」キュレーター、映画監督)

台湾文化センター主催の台湾映画上映会が、2025年も5月から帰ってきます。
今回は、過去最高に充実で豪華なラインナップがそろいました。伝説の巨匠・ワン・トン監督の幻の傑作『赤い柿(原題:紅柿子)』、アジアのフェミニズム映画の金字塔『夫殺し(原題:殺夫)』のデジタル・リマスター版、現代台湾映画を牽引するチョン・モンホン監督とチャン・ツォーチ監督の最新作! それだけではありません。若手監督のエンタメ、環境ドキュメンタリー、原住民の家族ドラマ、アジアとヨーロッパの名監督が台湾の映画人と競演したオムニバス映画まで。日本初公開の8本を順次上映いたします。
2025年も、どうぞ刮目してご期待を!

■イベント情報
「台湾文化センター 台湾映画上映会2025」
5月17日(土)~10月25日(土)(全8回)

5月17日(土)14:00開演
『タイペイ、アイラブユー』
会場:日本大学文理学部オーバル・ホール(東京都世田谷区桜上水3-25-40 図書館棟3階)

5月25日(日)13:00開演
『余燼』
会場:慶應義塾大学三田キャンパス西校舎ホール(東京都港区三田2-15-45)

6月14日(土)13:00開演
『猟師兄弟』
会場:早稲田大学小野記念講堂(東京都新宿区西早稲田1-6-1 27号館地下2階)

7月5日(土)15:00開演
『赤い柿』(デジタルリマスター版)
会場:東京大学駒場キャンパス KOMCEE West レクチャーホール(東京都目黒区駒場3-8-1)

7月12日(土)13:00開演
『燃えるダブルス魂』
会場:大阪大学豊中キャンパス 大阪大学会館講堂(大阪府豊中市待兼山町1-13)
第21回大阪アジアン映画祭連携企画

9月13日(土)15:00開演
『夫殺し』(デジタルリマスター版)
会場:シネ・ヌーヴォ(大阪府大阪市西区九条1-20-24)
第21回大阪アジアン映画祭連携企画

10月4日(土)14:00開演
『優雅な邂逅』
会場:台湾文化センター(東京都港区虎ノ門1-1-12 2階)

10月25日(土)14:00開演
『ソウル・オブ・ソイル』
会場:台湾文化センター(東京都港区虎ノ門1-1-12 2階)

※大阪大学、シネ・ヌーヴォでの開催は第21回大阪アジアン映画祭連携企画

主催:台北駐日経済文化代表処 台湾文化センター/Cinema Drifters/大福
共催:日本大学文理学部中国語中国文化学科/慶應義塾大学東アジア研究所/早稲田大学中国現代文化研究所/東京大学持続的平和研究センター/大阪大学大学院人文学研究科/シネ・ヌーヴォ
協力:大阪アジアン映画祭
公式サイト:https://jp.taiwan.culture.tw

 

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