広瀬アリス主演『なんで私が神説教』は“新たな学園ドラマ” 豊嶋花ら生徒役キャストにも注目

広瀬アリスが主演を務める連続ドラマ『なんで私が神説教』(日本テレビ系)が、4月12日にスタートした。
脚本・オークラ、監督・内田秀実という『となりのナースエイド』(日本テレビ系)の座組での本作。開始からすぐに画面の右上には、「言いたいことが言えない現代にモノ申す!全ての世代に捧げる 新・お説教ドラマ」とテロップが付けられていた。

本作は学園ドラマではあるものの、今までにないテイストの学園ドラマである。そこから考え出されたのが、「新・お説教ドラマ」というキャッチだろう。主人公の麗美静(広瀬アリス)は、実家帰省のニートを脱却すべく興味もないのにもかかわらず、母・叶子(堀内敬子)の勧め(というかコネ?)で高校教師となる。新任早々、いじめをイジリだと主張する生徒・綿貫陽奈(清乃あさ姫)に「黙れ、ガキ」と言ってしまい、クビに追い込まれる状況下で、静が説教という形でモノ申すというのが初回の大きな流れだ。

本作が学園ドラマとして新しいのは、静が嫌々で教師になってしまった人物で、生徒たちに愛はないこと。好きでもないし興味もないのにその仕事に就いたという人は意外と世の中には大勢いて、筆者もこのエンタメ業界で何人も目の当たりにしてきた。そんな人ほど、長く業界にいて淡々と仕事をこなしているものだ。静も生徒たちに寄り添うわけではなく、向き合わなきゃいけない立場になったから、仕方なく説教をしなければいけなくなっただけ。そこには人付き合いが苦手だけど、負けず嫌いという性格も乗っかっているのだろう。

第1話には「やる気ゼロ教師のとんでもない説教」というタイトルが付いている。そのとんでもない説教とは、「人の気持ちが察せない人間が軽々しくイジりと言うな!」「そういう人間はいつか大事なものを失うから!」という内容よりも、そのスタイルを指している。スマホの画面を教卓の上に置き、あらかじめ用意していた原稿を見ながら説教をしていたのだから。「こんな長い文章、神様じゃなきゃ覚えられないんで」と打ち明ける静は、完璧ではない一人の人間だ。だからこそ、コンプライアンスの厳しい今の時代に新たな角度からモノ申すことができるのではないか、というのが本作の大きな見どころであるように思う。






















