『おむすび』不安の残る終わり方はなぜ? “詩”大島美優がカギを握る最終週への布石か

『おむすび』不安の残る終わり方をした理由は

 『おむすび』(NHK総合)第24週「家族って何なん?」は、週全体として少々特殊な構成だ。それは木曜日放送の第119話が、愛子(麻生久美子)と聖人(北村有起哉)が糸島への移住を決断する感動的(2人の芝居も素晴らしい)な回だったのに対して、第120話は不安の残る終わり方だったからだ。基本、一週間毎に完結する『おむすび』であれば、第119話が週の終わりの金曜日回として相応しかったかもしれない。

 しかし、それは次週への布石だとすれば納得がいく。『おむすび』は第25週で最終回を迎える。キーパーソンが、第24週より登場している田原詩(大島美優)だ。栄養失調で大阪新淀川記念病院に入院してきた詩は、震災で亡くなった歩(仲里依紗)の親友・真紀(大島美優)にそっくりだった。

 物語の中で、詩にとって結(橋本環奈)は担当医、花(新津ちせ)は友達、歩(仲里依紗)は憧れの人としてそれぞれが深く接していく。詩が持っていたブランド「KING OF GAL」のミラーを修理した歩は、結から直接、詩に渡してくれないか頼まれていた。

 病室にいる詩と対面した歩。脳裏に真紀の顔がフラッシュバックするも、すぐに笑顔を取り戻し、飾りが綺麗に直ったミラーを手渡す。さらに歩から洋服のプレゼント。咄嗟に詩の口から「すみません」の一言が出る。結から凍ったブドウを差し出されても、詩が返したのは「なんで、私なんかにこんなに優しくしてくれるの?」という悲観的な言葉だった。そんな詩に「私は詩ちゃんに生きとってほしい」と結は真っ直ぐに伝える。凍ったブドウを口にし、笑みをこぼす詩。その後、詩はしっかり食事がとれるまで回復し、退院の日がやって来た。

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