齊藤なぎさの芝居に期待大 『告知事項あり。』は“不動産ミステリー”の新たな金字塔に?

3月7日と14日の2夜にわたって、フジテレビ系でドラマ『告知事項あり。〜その事故物件で起きること〜』¥が放送される。このタイトルにある「告知事項」とは、不動産の賃貸契約や売買契約において、貸主・売主が顧客に告知しなければならない“物件に関する情報”のことだ。本作でヒロインとして重要な役どころを務める齊藤なぎさは、どのようなパフォーマンスを私たち視聴者に提示してみせるのだろうか。
岩瀬洋志が主演を務める本作は、“不動産ミステリー”に“ホラー要素”を掛け合わせた、“不動産ミステリーホラー”という新ジャンルの作品に仕上がっているものらしい。「※これは、フィクションではありません。」と帯に記された児玉和俊による書籍を原作とし、『ほんとにあった怖い話』(フジテレビ系)の製作チームが手がけている作品だ。
現在放送中の『問題物件』(フジテレビ系)、2020年に話題作となった『事故物件 恐い間取り』の続編である『事故物件ゾク 恐い間取り』がこの夏に公開、そして、ライターの雨穴による小説『変な家』がさまざまなかたちで話題となった2024年ーー『告知事項あり。』もまた、この系譜に連なる作品になるのではないだろうか。

物語の舞台となる岩倉不動産は、事故物件(=部屋の中や建物内で人が亡くなった物件)に霊がいるのかどうかを調査する“オバケ調査会社”だ。深夜から早朝にかけてさまざまな事故物件の調査を実施し、異常がない場合にはオバケ不在証明書なるものを発行、そうすることで不動産の資産価値の減少を食い止めることができる。それがこの会社の仕事だ。見たり聞いたりする分にはずいぶんと面白そうな仕事である。
そんな調査員たちの活動を描く本作で齊藤は、厄除け・除霊で有名な「愁明寺」を実家に持つ新入社員の東雲杏を演じる。寺を訪れるさまざまな者たちの悩みに寄り添い、ときには除霊によって人々を救う両親の姿を見て彼女は育ってきた。けれども、杏には多少の霊感はあるものの、ハッキリと“視える”わけではなく、除霊をすることもできない。なかなかに特異なキャラクターだといえるのではないだろうか。
そのうえ杏は多くのフォロワーを持つインフルエンサーでもあり、SNSのネタ収集のために岩倉不動産の求人に応募したらしい。ここまで記してみると、トラブルを引き起こすような危うい人物だという気がしてきたが、先述しているように彼女は心の清い両親を見て育ってきた。“霊”というものに対してアンビバレントな感情で接する人物だとでも捉えればよいだろうか。そして、誰に対しても明るく物怖じしない性格らしい。





















