『潜入兄妹』最終回の結末は? 2代目九頭龍の正体・入間の行動を徹底考察

『潜入兄妹』2代目九頭龍の正体を考察

 父の仇を討つために巨大特殊詐欺グループ“幻獣”の内部に潜入した兄・貴一(竜星涼)と妹・優貴(八木莉可子)兄妹の姿を描く、日本テレビ系ドラマ『潜入兄妹 特殊詐欺特命捜査官』がいよいよ最終回を迎える。黒幕である2代目九頭龍はいったい誰なのか? また1人増えた内通者は? 兄妹は父の無念を晴らせるか? 最終回の気になる点に注目し、ラストに向けての展開を予想してみたい。

 最終回の焦点は、やはり2代目九頭龍の正体。前回第9話で明らかになったのが、2代目九頭龍の側近・信濃夢(篠田麻里子)の正体が初代九頭龍(川瀬陽太)が昔愛した女との間にできた娘だという事実。しかし詐欺師の才能がなく、幹部に選ばれることがなかったため、腹いせに2代目九頭龍に寝返った。回想シーンで初代九頭龍は鳳凰(藤ヶ谷太輔)と青龍(桐山漣)に「これが俺がボスでいられる理由だ」と詐欺組織の番頭から運び屋まで詐欺に加担した全員の本名と犯罪の証拠が記録された「閻魔帳」について説明し、「俺が死んだら信濃が警察に送る手筈となってる」と信濃の存在を教えている。信濃は6年前に初代九頭竜が亡くなった同時刻に閻魔帳を盗み、渡した2代目が権力を持つことに。

 しかし、初代九頭龍が言う「俺が死んだら信濃が警察に送る手筈となってる」という言葉は、自分が死んだら警察に仲間を売るという身勝手過ぎる行動だ。鳳凰と青龍がここで不審に思っても不思議ではないが、この警察が特定の人物を指しているのなら警察内部に繋がっている人物がいるということ。現在警察で潜入捜査に関わるのは、刑事部長・狩野(神尾佑)、課長・吉野(長尾純子)、そして入間(及川光博)。警察が渡されるはずだった閻魔帳を横取りされて必死に追うのも分かるし、初代九頭龍と繋がっていなくても、閻魔帳に関しては渡良瀬の潜入捜査で噂は聞いているはず。

 ただ、もし警察内部に2代目がいるとしたら閻魔帳を追う必要がない。狩野と吉野は九頭龍探しに乗り気だったが、入間だけは及び腰で、元々円山兄妹に潜入捜査させることを最後まで引き止めようとしていたり、九頭龍に関しても深追いさせたくないという意思を示していた。これは優しさなのか、それとも九頭龍側の人間だからなのか。

 第9話の冒頭、貴一が拉致され、優貴に「私たち潜入捜査官はただの捨て駒だったってこと? 私が兄ちゃんを守る」と電話で訴えられた入間は救出班を出すと判断し、部下へ連絡。そして信濃が貴一と朱雀を射殺しようとすると九頭龍から「まだ殺すな、あの2人には利用価値がある」とタイミングよく電話が入る。完全に貴一を救ったかたちだ。

 この流れで考えると2代目は入間で、信濃と繋がっていると考えてもおかしくない。初代が言った“警察”が入間なら、信濃は父親の言葉通りに実行したとも言える。2代目が初代を殺し、鳳凰に閻魔帳を手に入れたという電話をかけた際の口調も、及川光博(入間)のようにしか聞こえなかった。


 貴一と優貴の父・渡良瀬貴司(半田周平)は幻獣だけでなく九頭龍も潰そうとしていたが、警察内部にいる2代目が彼は潜入捜査官だとリークし、裏切り者として殺された。もしくは警察側の誰かが殺した。

 もし閻魔帳のデータに警察に不都合なものが入っていれば、詐欺師は許せないという強い意志を持つ渡良瀬は警察にとっても邪魔になる存在だ。渡良瀬を殺した人物には鳳凰のタトゥーがあったが、わざと兄妹の目の前で渡良瀬を殺せば犯人が鳳凰だと疑うことになるので成りすましの可能性が高く、今回DNA鑑定の一致が成立すれば兄妹の確信はさらに強まる。これに関しては、狩野か吉野が犯人でも同じことが言える。

 ただ当時、オレンジパーカーに何やら話し込む中で刺されたときに渡良瀬が「お前」と読んでいたことからも中身は同僚のような気もする。ただ2代目が入間だった場合、渡良瀬が内情に近すぎたために共謀し、“初代九頭龍”を死んだことにして、まだ初代九頭龍は生きているという説も。

 捻らずにそのまま鳳凰が犯人であることも十分に考えられる。しかし、刺されて燃やされたのなら犯人側のDNAが残るものなのか。DNA鑑定を提案したのは優貴であり、全てを見越した兄妹が真犯人を炙り出す罠のような気もする。

 もう1人の“ハコ”の中の内通者は、円山兄妹が来る以前からいた人物であり、また公式ページのモールス信号のヒントが「タイゾウ」だったので岩木泰造(徳井優)の可能性が高い。唯一まだ具体的に背景が描かれていない人物で、オレンジパーカーと密会したかのように別れていく描写もありほぼ確定だろう。組織を裏切ったら殺されることは知っているが、吐血してることからも余命が短く死を恐れず、別に暮らしている家族に大金を残すためと考える。最終回で幻獣の邪魔をする何かをしでかしそうだ。

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