茅島みずきは天才・黒川あかねにどう挑んだ？　『【推しの子】』原作ファンだからこその覚悟

『【推しの子】』を終えて広がった役の幅

――試行錯誤されながらの役作りが印象的ですが、改めて挑戦的に感じたところは？

茅島：劇中では「東京ブレイド」のシーンがあるのですがが、あかねとサヤのようにダブルで役を演じる感覚がこれまでなかったので、混乱してしまいそうになる部分はやはりありました。何が正解なのか悩みましたし、今までの経験にない役柄だったので、（自分の中で）とても挑戦的だったなと思います。逆に自分が原作を好きでたくさん読んでいた分、かな（原菜乃華）とのケンカシーンは、「こういうふうに演じたいな」といろいろ考えながらやっていました。実際、原さんとも「これやれたらいいよね」とお互い相談しながらお芝居してみて、すごく楽しいシーンもいくつもありました。とてもコミカルな感じに仕上がっていて、観ていても面白かったです。

ーー役同士の関係はライバルですが、有馬かな役の原菜乃華さんとは現場で仲良くされていたんですね。

茅島：そうですね。原さんは本当にかわいらしい方で、親しみやすいというか、どんな話でもすごく楽しそうに聞いてくださるので、2人で「お腹すいたね」とか「がんばろうね」とか些細なことをずっと言いながら一緒に撮影を頑張っていました。

――アクア役の櫻井海音さんとの共演はいかがでしたか？

茅島：櫻井さんはおそらく一番共演シーンが多かったんですけど、良い意味で大人びているというか、落ち着きがある方でした。一つ一つの役へのこだわりも感じましたし、2人でのシーンも私がこうやったら動きやすいんじゃないかとか、一緒になって考えてくださる方でした。だからお芝居が本当にやりやすくて、助けていただいた部分がたくさんあります。例えばルビー（齊藤なぎさ）との2人のシーンで、冬だったから本当に寒かったことを覚えているんですけど、自分の撮影日じゃないのに櫻井さんが現場に来てくださって差し入れをしてくださったおかげで心が温まったり（笑）。「さすが座長だな」って、そこでみんなが「また頑張ろう」って思えた瞬間もありました。

――本作の撮影を終え、振り返って今だから感じることはありますか？

茅島：やはり今までにない役だったので、演じ終わって役の幅が自分の中で広がったように感じます。こんなに長い期間、同じ役と向き合う作品はなかなかないので、お芝居の部分でもすごく考えさせられる期間になりました。共演者の方々から刺激ももらえて、お芝居に対する意欲も上がった作品になったと思います。

――役の幅が広がったとのことですが、今後新たに挑戦したい役柄などはありますか？

茅島：クールな役がこれまでは多かったんですけど、みなさんに持たれているそのイメージを覆せるような、真逆な役……例えば本当に平凡な女の子や、すごく明るい女の子の役など、今までとは違った自分を見せられるような役柄に挑戦したいと、あかね役を通して感じました。まずは今後も一つ一つの作品に丁寧に向き合って、そういう役のお話がいただけたらすすんで挑戦していけたらと思います。

■配信情報
『【推しの子】』ドラマシリーズ
Prime Videoにて、第1話～第6話配信中
12月5日（木）21:00〜第7話・第8話配信
ドラマ作品ページ：https://www.amazon.co.jp/dp/B0DH2TZXGF

■公開情報
映画『【推しの子】-The Final Act-』
12月20日（金）全国公開
出演：櫻井海音、齋藤飛鳥、齊藤なぎさ、原菜乃華、茅島みずき、あの
原作：「【推しの子】」赤坂アカ×横槍メンゴ（集英社「週刊ヤングジャンプ」連載）
企画・プロデュース：井元隆佑
脚本：北川亜矢子
音楽：fox capture plan
監督：スミス、松本花奈
配給：東映
©赤坂アカ×横槍メンゴ／集英社・東映 ©赤坂アカ×横槍メンゴ／集英社・2024 映画【推しの子】製作委員会
公式サイト：https://oshinoko-lapj.com