『おむすび』が描いた“震災の記憶”と向き合う意味 一生叶うことのなかった「また明日」

『おむすび』“震災の記憶”と向き合う意味

 室井小学校へ向かった結たち家族の前にしゃがみこんでいる孝雄(緒形直人)の姿が。歩が「おじさん、真紀ちゃんは?」と問いかけると、孝雄は身体を震わせながら「死んだ」と答える。呆然と立ち尽くすだけの歩。真紀(大島美優)と交わした「じゃあまた明日、学校で」は一生叶うことのないものとなった。

 地震発生から3日後、聖人は自宅から使えそうなものや歩の宝物のクッキー缶を持ち帰ってきた。そこには真紀がくれた安室奈美恵 with SUPER MONKEY'SのCDと真紀との写真が入っていた。過去を振り返り涙を流す歩。真紀の死は歩がギャルとなることを決意したきっかけなのだろうか。

 再び現代へと戻り、結の話に涙を流す翔也(佐野勇斗)。これまで蓋をして自分の中に溜め込んでいた震災の記憶。震災の経験はいつまでも癒えることはないかもしれないが、翔也との会話を通して少しでも心が軽くなってくれることを願っている。

■放送情報
連続テレビ小説『おむすび』
NHK総合にて、毎週月曜から金曜8:00〜8:15放送/毎週月曜〜金曜12:45〜13:00再放送
BSプレミアムにて、毎週月曜から金曜7:30〜7:45放送/毎週土曜8:15〜9:30再放送
BS4Kにて、毎週月曜から金曜7:30〜7:45放送/毎週土曜10:15~11:30再放送
出演:橋本環奈、松平健、仲里依紗、麻生久美子、佐野勇斗、宮崎美子、北村有起哉、田村芽実、みりちゃむ、岡本夏美、谷藤海咲
語り:リリー・フランキー
主題歌:B'z「イルミネーション」
脚本:根本ノンジ
制作統括:宇佐川隆史、真鍋斎
プロデューサー:管原浩
写真提供=NHK

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