『Destiny』BD&DVD収録のメイキングは必見 石原さとみ×亀梨和也のラストシーンの裏側も
主演・石原さとみが初の検事役に扮した、3年ぶりの連続ドラマ復帰作『Destiny』(テレビ朝日系)のBlu-ray&DVD-BOXが、10月30日に発売される。
主人公の西村奏(石原さとみ)と、かつての恋人、野木真樹(亀梨和也)が12年ぶりに再会を果たすシーンから物語は始まり、元恋人同士が取調室で検事と被疑者として向き合う残酷な因果が描かれる。
今はスーツ姿が似合い、堂々としていてキャリアに裏打ちされた自信が滲む検事の奏だが、12年前、大学生の頃の彼女はまるで別人のようで、眼鏡をかけ俯きがちで垢抜けない。教室の隅っこにいるタイプの奏が、正反対の真樹と運命的な出会いを果たし、森知美(宮澤エマ)、梅田祐希(矢本悠馬)、及川カオリ(田中みな実)という生涯の友達を得る。
20年前、検事として関わった「ある事件」をきっかけに、自殺に追い込まれた奏の父・辻英介(佐々木蔵之介)。それ以来止まってしまっていた奏の時間が音を立てて動き出し、白黒だった世界が色づいていく。奏がこれまでを取り戻すかのように自身の世界を広げていくさまはまさに“青春”そのもので、互いに逆らえない磁石のように惹かれ合っていく実は似た者同士の奏と真樹の大恋愛は必然で、煌めく日々はとにかく眩しい。
長野の大自然に包まれながら大学生活を送る5人での初々しいバーベキューシーンでまさかのクランクインを迎えたようで、その様子がBlu-ray&DVD- BOXにメイキング映像として収録されている。これが5人揃っての初芝居だとはつゆほども感じさせない俳優陣の弾けっぷり、和気あいあいとした雰囲気や次々に繰り出されるアドリブの連発が堪能できる。全員が実年齢30代の同世代ながら大学生役を演じ、さらに初日から“ずっと仲の良い5人”という関係値を築くために「俳優みんなが歩み寄った」と祐希役の矢本悠馬も話していた。真樹役の亀梨和也も「日数で言うと圧倒的に現在(のパート)の方が多いんだけど、大学時代のシーンをベースに真樹を作り上げていった」と語り、奏役の石原さとみが「何度も何度も思い出すシーンになった」とコメントするほど、彼ら全員にとって共通の“原風景”になったようだ。
みんなが口を揃えて印象的だったと話す大学時代のシーンは、これから彼らの身に降りかかる友人の死や友の失踪、仲間割れなどの予期せぬ出来事とは全くの不釣り合いで、そんなモラトリアム期間の自由さやお気楽さは彼らが今置かれている“現在地”とのギャップをより一層際立たせる。ちなみに、制作発表記者会見で石原が「映画対応の4Kで撮っている」と明かしていた通り、長野でのシーンはまるで1本の映画を観ているかのような贅沢な映像美。それも本作の大きな魅力の1つだろう。