中村悠一といえば“最強”? 石田彰、遊佐浩二、大谷育江ら“鉄板キャラ”を持つ声優たち

 近年“キャラと声優の同一視”が話題となることが多い。声優が演じるキャラに少しでも統一性があると、この声優は“ある系統のキャラを演じる”イメージが定着しやすく、それもベテラン声優となると顕著だ。

 本記事では、アニメファンの間で固定のイメージがある声優を紹介すると共に、そのことについての利点と懸念について考えたい。

中村悠一=最強キャラ

 “最強キャラ”のイメージをもつ声優・中村悠一。『呪術廻戦』で最強の呪術師・五条悟を演じる中村は、日本のみならず海外でも人気を得ている声優である。『ワールドトリガー』で未来視のサイドエフェクトをもつ最強・迅悠一や、『Re:ゼロから始める異世界生活』で作中最強の剣士として描かれる・ラインハルトなど、 “最強”と呼ばれるキャラを演じることが多い。

『呪術廻戦』公式PV 第一弾「虎杖」篇(c.v.中村悠一)

 中村は飄々とした態度で相手を翻弄しながらも、決めるところは決めるというギャップのある役を器用に演じる。中村の低音ボイスは、明朗としたキャラであってもシリアスなシーンで大きなギャップが生まれ、視聴者に衝撃を与える。最強キャラが定着したのは、中村の演じる最強キャラの一人一人が原作・アニメファンから期待を寄せられていることも理由の一つではないだろうか。

石田彰=裏切りキャラ

 “裏切りキャラ”のイメージをもつ声優といえば石田彰だ。『新世紀エヴァンゲリオン』で使徒の一人である渚カヲルを演じた石田は、ミステリアスで優しい声色ながら全てを信じ切ることのできない不思議な魅力のあるキャラを演じることが多い。『FAIRY TAIL』では謎多きラスボスであるゼレフ、『文豪ストレイドッグス』では主人公と対立する策略家フョードル・ドストエフスキーなどを演じている。

Character Promotion Reel 渚カヲル 『シン・エヴァンゲリオン劇場版』絶賛上映中

 石田の中性的で柔らかな喋り方は視聴者に安心感を与えるが、どことなく疑わしさもある。石田彰が声をあてるキャラには裏があるのではないかと、毎回初めて登場する時から視聴者に怪しまれるほど、裏切りのイメージが浸透している。

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