魂の入れ替わりに若返り、19回転生するヒロインも!? 設定が面白いおすすめ韓国ドラマ3選
韓国ドラマを視聴していると「ありえない!」とツッコミを入れたくなる設定に出会うことが多い。これもまた韓国ドラマを観る楽しみの一つでもある。今回は設定が面白いおすすめの韓国ドラマを3つご紹介しよう。
『シークレット・ガーデン』
2010年に放送された『シークレット・ガーデン』は、ハ・ジウォンとヒョンビンが出演し、高視聴率を出した作品だ。日本でもNHK総合で放送されたため、夢中になった人もいるのではないだろうか。
財閥の御曹司・チュオン(ヒョンビン)は、傲慢な性格で周りを振り回しているが、系列デパートの社長を任され、経営手腕は誰もが認めている。閉所恐怖症でエレベーターに乗れないが、それには過去のトラウマが影響していた。
そんなチュオンと偶然出会ったライム(ハ・ジウォン)は、スタントウーマンとして活躍している。男性ばかりの世界で甘えることなく真摯に仕事に向き合うライムは、消防士として殉職した父親の影響を大きく受けている。
育った環境が全く違う2人だが、チュオンはライムがスタントウーマンとして演技を披露しているところを見て、恋に落ちる。「育ちが違う者同士の結婚は上手くいかない」と頭では理解しているものの、心がライムを追いかけしつこくあとを付け回す……。
ここまでは、よくあるロマンチックコメディーじゃないかと思うだろうが、突然チュオンとライムの魂が入れ替わってしまうのが、ありえない設定なのだ。魂が入れ替わった瞬間、チュオンを演じるヒョンビンが女性の言葉に、ライムを演じるハ・ジウォンが男性の言葉となり、そのドタバタぶりがたまらなく面白い。スマートなヒョンビンが「きゃっ!」とかわいらしい声を上げる姿は見るに値する。
なぜ魂が入れ替わってしまうのか、理由はドラマで確認してほしいが、チュオンとライム、そしてライムの父親の死と深い関わりがある。出会うべくして出会った2人が、育ってきた環境の違いを乗り越えて愛を誓い合う姿に共感する人は多いだろう。
2人のほかにも、チュオンの従兄で人気歌手のオスカー役で出演しているユン・サンヒョンは自慢の歌をドラマの中で披露しているし、イ・ジョンソクが売り出し中の歌手・サン役で存在感を出している。そして最終回は、後にヒョンビンの妻となるソン・イェジンが本人役でカメオ出演しているところも大きな見どころだ。
『18アゲイン』
2021年に放送された『18アゲイン』は、2009年に公開されたアメリカ映画『セブンティーン・アゲイン』のリメイクで、離婚直前の夫が突然18歳の姿に戻ってしまう騒動を描いた作品だ。18歳で結婚し、双子の親になったダジョン(キム・ハヌル)とデヨン(ユン・サンヒョン)は高校の同級生。ダジョンが思いがけず妊娠し、2人は夢を諦め、力を合わせて子育てをしてきた。しかし必死に生きているうちにお互い本音を言わなくなり、心がすれ違うようになる。36歳になったダジョンは、デヨンのある一言をきっかけに離婚を切り出してしまう。
ある夜、母校のバスケットボールのコートでプレイをしていたデヨンは、バスケットボールの選手として輝いていた18歳に戻りたいと願っていた。すると願いが通じたのか、突然18歳の頃の姿に戻ってしまう。
18歳の姿になったデヨンはイ・ドヒョンが演じ、デヨンの親友・ドクジン(キム・ガンヒョン)に事情を話して父親代わりになってもらい、ウヨンという名前でデヨンの息子と娘が通う高校へ通うようになる。
このドラマの何がすごいかというと、18歳に戻ってしまったデヨンを演じるイ・ドヒョンと36歳のデヨンを演じるユン・サンヒョンのリンクが完璧なのだ。本作のユン・サンヒョンは、『シークレット・ガーデン』でオスカーを演じていたカッコよさが全くなく、冴えない中年男として登場する。そのしぐさや口調をイ・ドヒョンは完璧に模しているのだ。
回想シーンで登場する18歳のデヨンもイ・ドヒョンが演じているが、18歳と36歳から18歳に戻ってしまったデヨンを演じ分けているのもすごい。
そして18歳に戻ったことで、今まで見えていなかった息子と娘の本音に触れたり、ダジョンが離婚を切り出した理由を知ったりしたデヨンは改心し、本来の心を取り戻していく。変化していくデヨンを演じるユン・サンヒョンは、リアル18歳を演じるイ・ドヒョンに寄せた役作りをしている。
ダジョンを演じるキム・ハヌルは相変わらずみずみずしいし、ダジョンに恋をするジフンを演じるウィ・ハジュンは好青年で魅力的だ。ブレイク前のファン・イニョプが18歳に戻ったデヨンの同級生として存在感を出しているなど、注目すべきキャストが出演しているのもぜひ楽しみたい。