『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』サブプロットがようやく合流の兆し 注目の次世代キャラも

『HOTD』サブプロットが合流の兆し

 第4話で年長者のレイニスが退場して以降、第5話はいよいよ次世代キャラクターにスポットが当たり始める。レイニラの長男ジェイス(ハリー・コレット)は独断で双子城を治めるフレイ家のもとへ、レイナ(フィービー・キャンベル)は谷間のアリン家へそれぞれ支援を求めに赴く。両家ともに『ゲーム・オブ・スローンズ』の時代までしたたかに存続した有力名家であり、一筋縄ではいかない相手だ。レイニラの良き話し相手となったベイラ(ベサニー・アントニア)だけが傷心の祖父コアリーズ(スティーブ・トゥーサント)を𠮟咤し、王の手への打診に手応えを感じさせるが、果たして身勝手な海の男がどう振る舞うか。

 一方、謀略で河川地帯(リヴァーランド)を平定しようとするデイモンも失敗に終わる。離合集散を繰り返す政治的な駆け引きよりも、翠装派の掲げる権力地盤が強固に映ってしまうのは大統領選挙を控え、アメリカが共和、民主の“2色”に分かれた今日、非常に既視感がある。王座奪還後を見据えた黒装派の根回しは空手形の感が否めず、内戦が終結した後、王朝の権威は弱体化、やがて狂王の時代に破滅を迎えたのは歴史の知るところである。

 竜齢が幼く、体躯も小さい黒装派のドラゴンでは、エイモンドとヴァーガーを倒すことはできない。ジェイスはドラゴンストーン島に潜伏する2頭のドラゴン、ヴァーミサーとシルバーウィングを戦列に加えるよう女王へ進言する。先々代ジェヘアリーズ王とアリサン王妃の騎竜だが、ドラゴンを乗りこなすことができるのは古代ヴァリリアの血脈だけと言われている。ウェスタロスの諸侯と同じく、ターガリエン家はじめヴァリリアの末裔もまた各地に子種を落としており、人知れず暮らす血縁が存在するのだ。前回第4話でコアリーズの落し子であることが示唆された“ハルのアリン”(アブバカル・サリム)など、今シーズンに入って準備されてきたサブプロットが、ここでようやく合流の兆しを見せ始める。“双竜の舞踏”の余波は次なる戦乱の予兆へと繋がり、シーズン2は後半戦へと突入していく。

■配信情報
『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン シーズン2』
U-NEXTにて配信中(毎週月曜1話ずつ配信)
出演:エマ・ダーシー(CV:早見沙織)、オリヴィア・クック(CV:坂本真綾)、マット・スミス(CV:津田健次郎)、トム・グリン=カーニー(CV/武内駿輔)、スティーヴ・トゥーサント(CV:大塚明夫)、イヴ・ベスト(CV:井上喜久子)、ユアン・ミッチェル(CV:新祐樹)、ファビアン・フランケル(CV:諏訪部順一)、ソノヤ・ミズノ(CV:種市桃子)、リス・エヴァンス(CV:大塚芳忠)、ハリー・コレット(CV:大塚剛央)、ベサニー・アントニア(CV:櫻庭有紗)、フィービー・キャンベル(CV:のぐちゆり)、フィア・サバン(CV:内田真礼)、ジェファーソン・ホール(CV:遠藤大智)、(CV:武藤正史)
共同企画・製作総指揮:ジョージ・R・R・マーティン
共同企画・ショーランナー・製作総指揮:ライアン・コンダル
製作総指揮:サラ・ヘス、 アラン・テイラー、 メリッサ・バーンスタイン、 ケヴィン・デラノイ、ロニー・ペリステア、ヴィンス・ジェラルディス
原作:ジョージ・R・R・マーティン『炎と血』
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公式サイト:https://www.video.unext.jp/title_k/house_of_the_dragon

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