『アンメット』“ミヤビ”杉咲花を支えたチームの絆 “三瓶”若葉竜也の言葉を超えた献身
正味5分を超える手術シーンは、ミヤビが自分自身と向き合う過程でもあった。脳にはりめぐらされた微細な血管を、ミヤビは顕微鏡を通してのぞき見る。何もない空間でミヤビがたたずむ映像と手術室の風景を交互に切り替えることで、孤独な作業であり、命と対峙する手術の厳粛さが表現されていた。成功を祈る関係者を捉えたカットと相まって、緊迫感あふれる場面となった。
成海の手術は、ミヤビが三瓶を信じられるかを試すものでもあった。手術を終えて視界に飛び込んできたのは、支えてくれた仲間たちの姿。風間が言う「チーム医療」は、全科専門医を目指す星前へのアンサーになっていると同時に、ミヤビが進んでいく道を指し示していた。三瓶が「目に焼き付けてください」と言った景色を、ミヤビは「忘れたくない」と言う。明日になれば、今日あったことは忘れてしまう。けれども、困難をくぐり抜けた絆はなくならないはずだ。三瓶が言うように「強い感情は心が覚えている」からである。
ミヤビの記憶障害の原因をめぐっては、主治医の大迫(井浦新)が決定的な事実を握っているようだ。三瓶は綾野(岡山天音)を通して、ミヤビの診療記録を入手しようとする。綾野は麻衣(生田絵梨花)と結婚して、実家の病院を継ぎ、西島医療グループの傘下に入るつもりだ。背景に同グループの中核である関東医大病院の建て替えも絡んでおり、物語の行方は予断を許さない。
■放送情報
『アンメット ある脳外科医の日記』
カンテレ・フジテレビ系にて、毎週月曜22:00〜放送
出演:杉咲花、若葉竜也、岡山天音、生田絵梨花、山谷花純 尾崎匠海(INI)、中村里帆、安井順平、野呂佳代、千葉雄大、小市慢太郎、酒向芳、吉瀬美智子、井浦新
原作:子鹿ゆずる(原作)・大槻閑人(漫画)『アンメット-ある脳外科医の日記-』(講談社『モーニング』連載)
脚本:篠﨑絵里子
音楽:fox capture plan
主題歌:あいみょん「会いに行くのに」(unBORDE/Warner Music Japan)
オープニング曲:上野大樹「縫い目」(cutting edge)
演出:Yuki Saito、本橋圭太
プロデューサー:米田孝、本郷達也
制作協力:MMJ
制作著作:カンテレ
©︎カンテレ
公式サイト:https://www.ktv.jp/unmet/
公式X(旧Twitter):@unmet_ktv