『虎に翼』塚地武雅、3度目の朝ドラで抜群の安定感 親近感湧かせる“名バイプレイヤー”に

『虎に翼』塚地武雅の抜群の安定感

 NHK連続テレビ小説『虎に翼』で、寅子(伊藤沙莉)は、母・はる(石田ゆり子)と共に父・直言(岡部たかし)を心配しつつ、直言の弁護を引き受けた穂高(小林薫)のアドバイスや、花岡(岩田剛典)たちの協力を得て、直言が無罪であることを証明しようと奔走している。

 「法は弱い人を守るもの。盾とか傘とか温かい毛布とか、そういうものだと思う」と考える寅子は、弱き人たちの盾になれるような弁護士を目指している。そんな寅子が、やがて働くことになる「雲野法律事務所」の代表である雲野六郎を演じるのは、お笑いコンビ「ドランクドラゴン」のメンバーで、俳優としても活躍している塚地武雅だ。

 第22話に初登場した六郎は、情に厚い弁護士で、いつも依頼をタダ同然で受けてしまうため、事務所の経営は常に苦しい。「弁護士といえど、シュッとしてない庶民派の男というキャラクターなので、役作りすることなく無理なく普段通りに演じられそうです(笑)」とコメントしている塚地だが(※)、彼の朝ドラ出演は今回で3回目。塚地が登場すると、「きっと面白い展開が待っている!」と期待せずにはいられない、抜群の安定感がある。

 1996年に鈴木拓とコンビを結成し、ドランクドラゴンとして人気を博してきた塚地は、2002年に『整形美人。』(フジテレビ系)に出演したのを皮切りに、俳優業にも従事し始める。2005年の『電車男』(フジテレビ系)や、2006年の『東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜』(フジテレビ系)などでは、「昔から俳優だったのでは?」と思わせるような演技力で、すでに名バイプレイヤーぶりを発揮していた。

 2006年公開の映画『間宮兄弟』では、佐々木蔵之介と共にW主演を務め、キネマ旬報賞、ブルーリボン賞、毎日映画コンクール、日本アカデミー賞にて新人賞を受賞。さらに2007年からは、『裸の大将』シリーズ(フジテレビ系)の主演に抜擢され、山下清役を快演したことでも有名だ。

 2008年公開の映画『ハンサム★スーツ』でも主演を務めた塚地は、NHK大河ドラマには『平清盛』(2012年)、『西郷どん』(2018年)と2度出演している。朝ドラには、これまで『まれ』(2015年度前期)と『おちょやん』(2020年度後期)に出演。前者では、土屋太鳳が演じるヒロイン・希の友達のみのり(門脇麦)の父・真人を演じ、朝ドラ常連のふせえりとと共に、ほほ笑ましい夫婦に扮した。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アクター分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる