『虎に翼』平岩紙の“確かな強さ”が胸に響く 現在とリンクし過ぎる梅子の“親権”への思い

『虎に翼』現在とリンクし過ぎる親権への思い

「夫と離婚するために、私は法を学んでいる」
「私は、子供の親権が欲しい」

 梅子を演じている平岩の佇まいは、よね(土居志央梨)のような強さを感じさせるものではないかもしれないが、弱い女性では決してない。むしろ闘い続ける強さを持った人物だ。今の法律では、離婚しても子供の親権を得ることはできない。けれど、梅子はただ1つの願いのために、懸命に厳しい現実の中でもがいている。

「せめて次男とこの子は、絶対に夫のような人間にしたくないの」

『虎に翼』第18話

 平岩は母親的な存在で皆に慕われる梅子の人柄を、優しくおっとりとした立ち居振る舞いで表す。自分のことを語る時も、法を学ぶ理由を語る時も、香淑(ハ・ヨンス)や寅子に勇気づけられ涙ぐんだ時も、穏やかな佇まいはそのままだ。だが、ずっと抱えてきた痛みや苦しみをそのままにせず、「それでも、やらないといけない」と話す姿には芯が通っていた。他者を慮るあまり、自らを卑下してしまう心優しい梅子の人柄を表したまま、確かな強さを感じさせる平岩の演技は胸に響くものがあった。

 現時点では、梅子の願いは不可能に近い。それでも決して彼女は諦めないだろう。本作ではこの先も胸を締め付けるような出来事が続くと思うが、決して目を背けることなく、諦めない人々の生き様を見ていきたい。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『虎に翼』
総合:毎週月曜〜金曜8:00〜8:15、(再放送)毎週月曜〜金曜12:45〜13:00
BSプレミアム:毎週月曜〜金曜7:30〜7:45、(再放送)毎週土曜8:15〜9:30
BS4K:毎週月曜〜金曜7:30〜7:45、(再放送)毎週土曜10:15~11:30
出演:伊藤沙莉、石田ゆり子、岡部たかし、仲野太賀、森田望智、上川周作、土居志央梨、桜井ユキ、平岩紙、ハ・ヨンス、岩田剛典、戸塚純貴、松山ケンイチ、小林薫
作:吉田恵里香
語り:尾野真千子
音楽:森優太
主題歌:米津玄師「さよーならまたいつか!」
法律考証:村上一博
制作統括:尾崎裕和
プロデューサー:石澤かおる
取材:清永聡
演出:梛川善郎、安藤大佑、橋本万葉ほか
写真提供=NHK

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