『涙の女王』“ロマコメキング”キム・スヒョンが帰還! 『愛の不時着』との繋がりも

『涙の女王』キム・スヒョンが堂々の帰還

 一見夫婦関係が冷めきっているヒョヌとヘイン。ヒョヌの視点から見ると、ヘインは冷たく高圧的で、自分を見下しているような高慢さだ。しかし、ヘインの視点からの演出もあり、同じ場面でも、ヒョヌのことを思い行動するヘインの姿や、冷たく硬いように見えるヘインの胸中を知ると悲しくなる。ヒョヌは、ヘインへの愛が消えてしまったように見えるが、ヘインの中でヒョヌへの愛は消えていないように見えるのだ。

 夫婦愛の変化を描いた本作は、一度は冷めたかのような夫婦が「愛すること」をテーマにここからさまざまな展開を見せてくれるのだろう。第1話、第2話を通して、キム・スヒョンのカッコよさと、ずば抜けたコメディセンスに大笑いさせられ、キム・ジウォンの美貌と、その心の中にある不器用な愛に感情を揺さぶられた。

 シリアスな場面でのキム・スヒョンは、すこぶるカッコよく、銃を撃つ姿やヘインの元に駆けつけるシーンなど、胸キュンの連続だ。一方で、同じ人なのかと思うほど、キム・スヒョンのコメディ演技も天晴れだ。キム・スヒョンと脚本家のパク・ジウンは、『星から来たあなた』『プロデューサー』に続き、本作で3度目のタッグとなるが、どの作品もキム・スヒョンの酔っぱらう演技がおかしく、愛おしいのだ。酔っ払い演技をさせたら韓国俳優の中でも上位入りは間違いない。ヒョヌが酔っぱらった場面では、キム・スヒョンのアドリブも炸裂し、抱腹絶倒させられた。

 本作は、冷めきった夫婦の関係をテーマにするのかと思いきや、突然ヘインの身に起きた出来事により、ヒョヌの離婚への選択肢が一気に覆された。ここからどんなふうに夫婦が変わっていくのかが楽しみでならない。すでに大ヒットの片鱗を見せる本作が、どこまで視聴者を惹きつけてくれるのか、どんな物語を体験することができるのか、個性的な登場人物を演じる出演者たちとの関係性がどう転がるのか、とても楽しみだ。

■配信情報
『涙の女王』
Netflixにて配信中
出演:キム・スヒョン、キム・ジウォン、パク・ソンフン
原作・制作:パク・ジウン、チャン・ヨンウ、キム・ヒウォン
(写真はtvN公式サイトより)

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