『ブギウギ』CPが明かす、足立紳&櫻井剛の“脚本2人体制”の意義 “六郎の亀”の裏設定も
また第23週では、スズ子の弟・六郎(黒崎煌代)がかわいがっていた亀が再登場。そんな亀を愛子(小野美音)が気に入り、梅吉に写真撮影をしてもらうシーンも印象的だった。福岡は「本当に叔父さんと姪っ子のように見えて泣けました」と本音をこぼし、「視聴者の方にも少しでもそう感じていただけたら嬉しいなと。押し付けがましい作品にはしたくないので、自然なかたちで家族の物語になっていたら」と期待を込める。
六ちゃんのカメ、香川で元気にしていましたね!
カメにすぐ反応した愛子ちゃんの様子に、六ちゃんもきっと喜んでいることでしょう🐢#趣里 #木内義一 #小野美音#ブギウギ pic.twitter.com/6EWd1iDl3j— 朝ドラ「ブギウギ」公式 (@asadora_bk_nhk) March 5, 2024
第111話では、東京へ戻る愛子が亀を連れて帰るかと思われたが、意外にも亀はそのまま香川に残ることに。これによって、スズ子が以前、キヌから渡された金の時計を愛子へ引き継ぐ展開へとつながっていく。
「金の時計については、どうするべきかと議論を重ねてきましたが、脚本の足立(紳)さんは『愛子に渡したい』と強く思っていらっしゃったので、ここがいいきっかけじゃないかと。亀を連れて帰ってきてしまうと、そこへの思いも描いていかなくてはいけなくなりますし、ドラマとしては香川に思いを残しておく、というほうがいいのではないかと思いました」
気になるのは、あの亀は最初に登場した亀と同じ亀なのか、ということ。福岡は「六郎が子役時代の亀は、小さめの亀なんです。ですが、黒崎さんが六郎を演じるようになってからは大きめの亀になっていて、今回登場したのは大きめの亀です」と明かした。
『ブギウギ』の放送は、残すところあと3週。朝ドラの脚本を2人体制で担当する場合、あくまで“サポート”というかたちが多い中、今回は足立紳と櫻井剛の両輪で脚本を制作してきた。
福岡は「本当にやってよかった」とし、「ステージの準備に時間がかかるので、台本を早く書き上げなければいけないといった事情もありましたが、いい意味で(脚本家交代時の)境目はあまり感じなかったのではないかと思います。長い話ですし、お互いに刺激し合えるという面でも、脚本家が複数人いるのはいいことなんじゃないかなと思いました」と私見を述べる。
なお、ここから最終回までは、すべて足立が脚本を担当。次週予告では、羽鳥善一(草彅剛)の「作曲二千曲記念ビッグパーティー」に、愛子の誘拐騒動とまだまだ波乱の展開が続きそう。これまでにも遊び心あふれる物語を描いてきた足立が、終盤に向けてどのような仕掛けを用意しているのか、ますます楽しみになってきた。
■放送情報
NHK連続テレビ小説『ブギウギ』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
出演:趣里、水上恒司、草彅剛、蒼井優、菊地凛子、生瀬勝久、小雪、水川あさみ、柳葉敏郎ほか
語り:高瀬耕造(NHK大阪放送局アナウンサー)
脚本:足立紳、櫻井剛
制作統括:福岡利武、櫻井壮一
プロデューサー:橋爪國臣
演出:福井充広、鈴木航、二見大輔、泉並敬眞、盆子原誠ほか
音楽:服部隆之
主題歌:中納良恵 さかいゆう 趣里 「ハッピー☆ブギ」
写真提供=NHK
公式サイト:https://nhk.jp/boogie