『リビングの松永さん』美己を救った健太郎の“お兄ちゃんムーブ” 向井康二の優しさ光る
注目すべきは、“買い出し”と称してシェアハウスを出ていった美己への男子メンバーたちの対応だろう。今回は、それぞれの形での美己への思いの向け方が如実に表れた回だったのではないか。
まずは、美己の“買い出し”発言に「松永さんに園田さんを追いかける資格はないと思います」と松永に言い切った凌。いつだって周りをよく見ている凌は、松永に見えない美己の感情の機微が見えている。
松永が、ピンチな時でもヒーローのように“絶対的に助けてくれる優しさ”を持っているとすれば、凌の持つ優しさは、もっと静かな“寄り添い続けるあたたかさ”に近いものなのかもしれない。
しかし、美己のもとに実際にやってきたのは健太郎(向井康二)だった。「話入れないと居心地悪いよね。ごめんね?」と美己を気遣う健太郎の“お兄ちゃんムーブ”を見れば、今回美己を連れ戻す適任者は健太郎しかいなかったようにも思える。大事な妹を見るような、恋愛の形とは少し違う優しさ。それは凌と松永とはまた違う、美己をシェアハウスの仲間として大切にする健太郎ならではのものである。今回の健太郎の態度に、美己はどんなに救われたことだろうか。
「美己ちゃんしか知らない純くんのことも、いっぱいあるんじゃない?」
そんな健太郎の言葉に励まされるように、松永と和解した美己。「どんなプレゼントよりも、最高のプレゼントだ」という松永の言葉通り、美己が一生懸命作ったケーキは、どんなパティシエのそれよりも美味しそうだった。
最初は誰にも心を開かなかった松永が、「リビングに顔を出すようになるまで」の話……いわば『リビングの松永さん』の誕生秘話が明らかになった第7話。「自分の中で区切りつけたって思ってたけど……全然そんなことなかった」という夏未の発言も気になるところ。次回、本格的なライバルとなるであろう夏未が仕掛けてくる行動は、松永と美己の恋のターニングポイントにもなりそうだ。
それでも第7話を観て「今の美己なら大丈夫」と確信した自分がいる。なんといっても、美己には最高の仲間と、彼女を大切に思う「松永さん」がついているのだから。
■放送情報
火ドラ★イレブン『リビングの松永さん』
カンテレ・フジテレビ系にて、毎週火曜23:00〜放送
出演:中島健人、髙橋ひかる、向井康二、藤原大祐、大久保桜子、黒川智花ほか
原作:岩下慶子『リビングの松永さん』(講談社『KCデザート』刊)
脚本:田辺茂範
演出:金井純一、日暮謙、松川嵩史
プロデューサー:萩原崇、島本講太、本郷達也、村山太郎
音楽:眞鍋昭大、畑添美菜
主題歌:Sexy Zone「puzzle」(Over The Top)
制作協力:MMJ
制作:カンテレ、Storm Labels
©︎カンテレ
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