『ブギウギ』が現代に甦らせる芸能史 笠置シヅ子の転機となった『舞台は廻る』とは?

笠置シヅ子の転機となった『舞台は廻る』とは

 終戦から少しだけ時間が経った1946年。「福来スズ子とその楽団」の解散を決断したスズ子(趣里)のもとに、次なるステージへと駆け上がるチャンスが舞い込んできた。舞台への出演依頼である。

 しかもなんと、喜劇王・“タナケン”こと棚橋健二(生瀬勝久)が手がける作品だ。昭和の芸能史をも描いている朝ドラ『ブギウギ』(NHK総合)がまた大きく動き出し、スズ子の人生において、そして芸能の世界において、重要な“転換点”に立っているところである。

 スズ子が出演することになったのは、レビュー劇団のドタバタを描いた喜劇『舞台よ!踊れ!』だ。歌って踊れる女性俳優はなかなかいないということで、スズ子に白羽の矢がたった。楽団を解散したいまがチャンス。彼女はエンターテイナーとしてここからさらに大飛躍できるかもしれないのだ。

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 スズ子以上に知名度のある大スター・タナケンと彼女の出会いはあまりいいものではなかったが、それについてはここでは置いておこう。気になるのは、舞台のその中身である。

 『舞台よ!踊れ!』でスズ子が演じるのは新人女優の雪子。タナケンが演じるのは雪子が出演する舞台の演出助手である木下だ。“ドタバタ喜劇”だというのだから、雪子や木下の奮闘ぶりが笑えるものとなるのだろう。雪子と木下のポジションに注目だ。“新人”と“助手”ということから、ふたりが大変な役回りを押し付けられるであろうことは想像がつく。

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