パク・ソジュンが時を超えて1人2役 『京城クリーチャー』謎を残したままシーズン2へ

『京城クリーチャー』謎を残したまま続編へ

 Netflixで配信中の『京城クリーチャー』が世界的人気だ。1月1日〜1月7日のNetflixグローバルランキング(非英語シリーズ)では第3位、世界69カ国でトップ10入りを果たしている。

 物語の舞台は、1945年春の京城(現在のソウル)だ。日本統治時代の京城で、人間の欲望により生み出された怪物と、人間対人間の戦いを描いたクリーチャースリラーを、世界的人気スターのパク・ソジュンとハン・ソヒが演じたことが話題となっている。本稿では1月5日に公開されたシーズン1パート2の第8話~第10話を中心にご紹介する。(以下、ネタバレを含む)

 敗戦が濃厚となった日本軍は、京城のオンソン病院で行われていた人体実験の痕跡を隠滅しようと画策する。そんな中、京城一の情報通で質店「金鈺堂」の社長チャン・テサン(パク・ソジュン)は、行方不明者を探す専門家“トドゥクン”のユン・チェオク(ハン・ソヒ)と運命的な出会いを果たす。

 テサンとチェオクは、それぞれ人を探すために協力しあって、オンソン病院への潜入に成功する。テサンは、京城を牛耳る権力者の前田由紀子(スヒョン)の夫で、京城警務局警務官の石川(キム・ドヒョン)から、失踪した愛人・明子(ジウ)の行方を捜すように命じられていた。一方チェオクは、10年前に行方不明となった母ソンシム(カン・マルグム)を捜していた。2人はオンソン病院で大日本帝国軍が生体実験をしていたことを知り、捕らわれていた人々を助け出す。しかし、チェオクが捜していた母ソンシムは、実験によって怪物にされてしまっていた。

 怪物となったソンシムだが、娘チェオクの呼びかけにより人間だった記憶を呼び覚ます。そして、チェオクを軍から守るために暴走する。一方、テサンが捜していた明子も怪物化してしまい、石川によって追い詰められる。

 オンソン病院で行われた生体実験の黒幕は前田由紀子であり、夫である石川の子供を宿した明子をオンソン病院に閉じ込めたのだった。さらに、チェオクの母であるソンシムもまた、由紀子と関係があることがわかるのだが、シーズン1ではその全容は明かされず謎のままだ。

 由紀子は、ソンシムを怪物化することを望んでいたようで、怪物となったソンシムを平然と見ている場面がある。絶世の美女といってもいい由紀子だが、その美しい外見とは裏腹に、恐ろしい内面を持つ権力者だ。

 オンソン病院から捕らわれた人々を逃がす際に、テサンは囮となり一人取り残される。テサンの身を案じるチェオクは、毎日「金鈺堂」を訪れ、テサンの帰りを待っていた。一方、病院に取り残されたテサンは、由紀子がやってきたことを知り、由紀子の車で脱出に成功するのだった。

 テサンの無事を知ったチェオクは、テサンと互いの気持ちを確かめ合い、熱いキスを交わす。パク・ソジュンとハン・ソヒのラブシーンで盛り上がる場面だが、緊迫した状況が続き「良かったね」と言える展開ではない。命の危険と背中合わせのハラハラとしたキスシーンだ。これまでパク・ソジュンが演じてきたキスシーン史上一番の極限下でのキスシーンだろう。気持ちを交わした2人だったが、非情にも切り裂かれてしまう。

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