『フェルマーの料理』第5話は重要なターニングポイントに? 原作改変した物語展開にも注目

『フェルマーの料理』第5話は重要な分岐点に

 秋クールのドラマがそれぞれ中盤に差し掛かかるなか、高橋文哉と志尊淳がW主演を務めるTBS金曜ドラマ『フェルマーの料理』が気になる展開を迎えている。第4話のラストに蘭菜(小芝風花)は衝撃の発言をし、大きな反響を集めたのだ。


 評論家の綿貫から自身の作った肉料理を絶賛された蘭菜は、海に対し「もういいよね? いい加減返してもらう。この店を」と力強く言い放ったのだ。さらに蘭菜は「K」という店が昔の母の店だったことを明かし、「母の店は奪われたの、3年前。海に。母の店を返して」と海(志尊淳)に詰め寄った。

 11月17日に放送される第5話では、海と蘭菜の間に存在する確執がさらに描かれるだろう。『フェルマーの料理』には漫画原作があるから先読みできる……と思いきや、ドラマ版は独自の要素を多く取り入れた物語展開を見せており、この2人の対立がどのような結末を迎えるのか完全には予測がつかない状況だ。もはや主人公である岳(高橋文哉)を差し置いて、バチバチに火花が飛んでいる。

 そもそも綿貫が登場した第4話のストーリー自体が完全なドラマオリジナル。原作では、岳が自ら「蘭菜さんはなぜ海さんの元に?」と蘭菜に問いかけており、その場の会話のやりとりに海はいない設定になっていた。そのため、原作ファンであっても「このタイミングで!?」という予想外のシーンで、原作の重要なポイントが明らかになるような構成だったように思う。原作の要素を踏襲しつつも、ドラマを観るまでは厳密には先がわからない展開に、2人の衝突がレストランKの運命をいかに左右するのかますます気になるところ。

 一方、蘭菜の発言から暴かれた事実が真実なら、これまでの海の人物像がぐらりと揺らぐ予感。岳に対しての厳しい一面から、料理のプロフェッショナルとしてのストイックさをしばしば垣間見せていた海だが、不思議とその印象に“悪”のイメージはなかった。

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