新田真剣佑の獰猛なアクションに没入 『聖闘士星矢 The Beginning』は“新たなはじまり”に
ここでいう“身体づくり”とは、筋力トレーニングによって肉体を大きくすることだけを指しているわけではない。いくら筋肉をつけたところで、それを役にあわせて扱えなければ意味がない。人間の身体の構造を理解し、シーンごとのアクションに適した操作を行わなければならないのだ。俊敏性や柔軟性までも獲得することでようやく、“マンガから飛び出してきたような身体”を得ることができるのである。
これを新田が“世界”に対して証明したのが、Netflixにて配信中である実写版『ONE PIECE』のロロノア・ゾロ役。日本のみならず世界的な人気を誇るビッグタイトルの実写化において、最重要キャラクターの1人をモノにし、俳優・新田真剣佑という存在を広く知らしめたのだ。しかし周知のとおり、同作よりも『聖闘士星矢 The Beginning』のほうが世に出たのは早い。配信作品である『ONE PIECE』と比べて、映画館に行かなければ出会えない作品なのだからそもそもの観客数が大きく違う。けれども今回のパッケージ化により、また改めて新田の俳優としてのポテンシャルの高さを多くの人が知ることになると思う。
特に、「聖闘士」として目醒めるまでの序盤で展開するリアルな肉弾戦がすごい。対峙する相手からは「動きがダンスのようだ」というふうに揶揄されるが、観ているこちらとしては賛辞を送る意味合いで「動きがダンスのようだ」と心の中でつぶやいてしまう(自宅でならば声に出してもいいだろう)。アクションシーンにおける新田の動きは獰猛で繊細。ただの見た目だけではない、パワフルでスピーディでアクロバティックでフレキシブルな身体さばきが、マンガ原作のキャラクター(=非現実的な存在)を説得力あるものにしている。
Blu-ray&DVDの特典映像では、こうしたアクションシーンをチームが一丸となって生み出していく様子や、神秘的な映像がVFXによってどのようにして作り上げられたのかを知ることができるほか、嬉しいことにキャスト陣のインタビューも収められている。ハリウッドでの初主演作について語る新田は自信に満ち溢れていて、やはり世界で闘っていくにはそれ相応の自信やパワーを持っていなければ、周囲の人々もついてこないだろうと思わずにはいられない。もちろん、“周囲の人々”には私たち観客も含まれている。この『聖闘士星矢 The Beginning』を余すことなく堪能することが、俳優・新田真剣佑の新たな“はじまり”に真の意味で立ち会うことになるだろう。
■リリース情報
『聖闘士星矢 The Beginning』
11月8日(水)Blu-ray&DVD発売
Blu-ray:5,720円(税込)
DVD :4,620円(税込)
【特典】
・キャストインタビュー:キャラクターについて(星矢/アルマン・キド/グラード/シエナ/ネロ)
・アンディ・チャンのスタントチーム
・プレヴィズ映像(地下格闘場シーン/グラード軍襲撃シーン)
・VFXブレイクダウン集
・未公開シーン(別オープニング&エクステンデッド・シーン)
・プロモーション映像集(日本版予告集/日本版TVスポット/インターナショナル版予告)
出演:新田真剣佑、ファムケ・ヤンセン、マディソン・アイズマン、ディエゴ・ティノコ、マーク・ダカスコス、ニック・スタール、ショーン・ビーン
監督:トメック・バギンスキー
原作:車田正美『聖闘士星矢』(秋田書店)
アクション・コーディネーター/ファイト・コリオグラファー:アンディ・チャン
音楽:池頼広
主題歌:P!NK「Courage」
発売元:株式会社ハピネット・メディアマーケティング
販売元:株式会社ハピネット・メディアマーケティング
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