エミール・クストリッツァのデビュー作が日本劇場初公開 『アンダーグラウンド』4K版も

クストリッツァ初監督作、日本劇場初公開

 エミール・クストリッツァ監督のデビュー作『ドリー・ベルを覚えているかい?』と彼の代表作『アンダーグラウンド』初の4Kデジタルリマスター版が、10月27日よりYEBISU GARDEN CINEMAほかにて全国順次公開されることが決定した。

 長編映画2作品目の『パパは、出張中!』でカンヌ国際映画祭パルムドールを獲得し、『ジプシーのとき』で同映画祭監督賞、ジョニー・デップを主演に迎えた『アリゾナ・ドリーム』でベルリン国際映画祭銀熊賞(審査員グランプリ)を受賞し、自身が率いるバンド、エミール・クストリッツァ&ザ・ノー・スモーキング・オーケストラでも活躍している映像作家のクストリッツァ。

 約40年の時を経て日本劇場初公開される『ドリー・ベルを覚えているかい?』は、クストリッツァ監督のデビュー作にして1981年のヴェネチア国際映画祭新人賞受賞作。サラエヴォに住む少年ディーノを主人公に、少年から大人へと変わる一瞬にして永遠の時間を描いた青春ストーリーだ。内戦による国内の長い混乱状況により著作権が棚上げ状態になっていたが、2013年のヴェネチア国際映画祭で上映。だが、劇場上映権が確定しなかったため、これまで映画ファンには幻の作品とされていた。

映画『ドリー・ベルを覚えているかい?』『アンダーグラウンド』予告編

 あわせて公開された予告編では、貧しい家庭に暮らす少年ディーノを中心に、ディーノの兄と弟、小さい妹たちの姿が映し出されている。ある日、地元の不良が連れてきた娼婦として働くことになっているドリーベルと名乗る若い女の子と出会い、小屋で暮らすうちに互いに心引かれ合っていく様子が映し出されている。

 メインビジュアルでは、ディーノの家族、不良仲間でありバンド仲間である友人たち、物語のキーパーソンである少女ドリー・ベルと、ディーノを取り巻く人々の姿が切り取られている。

 4Kデジタルリマスター版として同時公開される『アンダーグラウンド』は、日本での上映権利は切れてしまっていたものの、ファンから再上映希望の声が多くあがっていたため、2023年のカンヌ国際映画祭で公開された本作の初上映が決定した。ナチス・ドイツ占領下のセルビアを舞台に、政府の要職についたサギ師、武闘派の電気工事技師、美貌の舞台女優3人による恋と裏切りに満ちた半世紀の物語を軸に、戦争や紛争をカオス的コメディーとして描いた。

 メインビジュアルでは、真紅のドレスを着た女性が大砲を掴んでいる姿などが切り取られている。

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■公開情報
『ドリー・ベルを覚えているかい?』
10月27日(金)より、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開
監督:エミール・クストリッツァ
脚本:アブドゥラフ・シドラン、エミール・クストリッツァ
出演:スラヴコ・シュティマッツ、スロボダン・アリグルディチ、ミラ・バニャツ、リリャナ・ブラゴイェヴィチ
音楽:ゾラン・シミャノヴィッチ
撮影:ヴィルコ・フィラチ
編集:セニヤ・ティチッチ
原題 : Do You Remember Dolly Bell?/1981年/ユーゴスラヴィア/カラー/109分
©Filmski Centar Sarajevo
公式サイト:https://kusturicafilmfes.jp/
公式X(旧Twitter):@unzaunzafilms

■公開情報
『アンダーグラウンド 4K デジタルリマスター版』
10月27日(金)より、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開
監督:エミール・クストリッツァ
脚本:デュシャン・コバチェヴィッチ、エミール・クストリッツァ、アブドゥラフ・シドラン
出演:ミキ・マノイロヴィッチ、ラザル・リストフスキー、ミリャナ・ヤコヴィッチ、スラヴコ・スティマチ
製作総指揮:ピエール・スペングラー
原案:デュシャン・コバチェヴィッチ
音楽:ゴラン・ブレゴヴィッチ
撮影:ヴィルコ・フィラチ
編集:ブランカ・チェペラッチ
原題:Underground/1995年/フランス、ドイツ、ハンガリー/カラー/171分
©1995 Ciby 2000-TF1 STUDIO
公式サイト:https://kusturicafilmfes.jp/
公式X(旧Twitter):@unzaunzafilms

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