松山ケンイチ、初の朝ドラでも“クセモノ”を演じるか 『虎に翼』までのキャリアをたどる

松山ケンイチ、初の朝ドラで“クセモノ”に?

 2024年度前期放送の朝ドラ『虎に翼』(NHK総合)に松山ケンイチが出演することが発表された。俳優デビューからすでに20年が経過しているが、彼が“朝のお茶の間”に登場するのはこれが初めてのこと。主役を担うだけでなく性格俳優としても知られる松山は、「法の世界」を描いた同作においてどのような役どころを務めるのだろうか。

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伊藤沙莉が主演を務めるNHK連続テレビ小説第110作『虎に翼』に松山ケンイチと小林薫が出演することが発表された。  2024年…

 『虎に翼』で松山が演じるのは、桂場等一郎という人物だ。番組公式サイトによると、司法の独立を重んじる気鋭の裁判官であり、堅物で腹の内を決して見せず、周囲の人々さえも彼のことが掴めないらしい。さらには、日本初の女性弁護士で後に裁判官ともなる主人公・寅子(伊藤沙莉)に対し、女性が法律を学ぶことに疑問を呈する人物だという。紹介文の文末には“「法の世界」の手ごわい先輩だが、実は甘党。”と記されている。もうこの情報だけでも十分に、どれだけ桂場がクセモノなのかよく分かる。

 気鋭の裁判官でありながら、堅物でとらえどころのない甘党ーー非常にクセが強そうだ。しかも法学は男性のものだとの考えを持っているというのだから、主人公が「法の世界」に飛び込む物語が展開する本作において、かなりの重要人物だとみて間違いないだろう。

 松山が演じるクセモノというと、放送中の大河ドラマ『どうする家康』(NHK総合)での本多正信役が真っ先に思い浮かぶ。彼は徳川家康の家臣の1人だが、その胡散臭さから仲間たちに信用されず、やがて謀反を起こして追放された。しかし後に家康の窮地を救ったことでまた家臣に戻った。そればかりか正信の策士としての才能は、天下を目前とした家康にとって欠かせないものともなっている。ひょうきんな性格の彼もまた掴みどころがなく、一度は主人公の前に立ちはだかった。『虎に翼』の桂場等一郎はもしかすると、本多正信のポジションに近いものなのかもしれない。もちろん、「戦乱の世」と「法の世界」はまるで舞台が異なるし、「ひょうきん」と「堅物」では性格が真逆。『どうする家康』が放送中だからこそ、『虎に翼』への松山の参戦に高まる期待というものもあるのだ。

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