『トリリオンゲーム』の鍵を握るのは福本莉子? ガクの“闇堕ち”を防いだ寄り添う姿勢

『トリリオンゲーム』鍵を握るのは福本莉子?

 現在放送中の『トリリオンゲーム』(TBS系)でハル(目黒蓮)とガク(佐野勇斗)が稼ぎ出そうとしているのは時価総額1兆ドル。日本円にすると約140兆円だそうだが、世界に星の数どころか砂の粒ほど数のある企業の中で、現在、この金額を超えているのはApple、サウジアラムコ、Microsoft、Alphabet、Amazon、Nvidiaのたった6社しかない。この中には聞いたことのない会社もあるかもしれないが、どれも現代の生活に必要なモノやサービスを提供している。トリリオンゲーム社が目指しているのはそのような規模なのである。

 ハルは、内定していたドラゴンバンク社を蹴った時、同じ時期に同じ会社を受けたものの、落ちてしまったガクへ「ふたりは両輪だ」というようなことを言っている。その言葉通り、ハルとガクはここまで何とか順調に利益を出し、いいコンビぶりを見せている。

 だが、忘れてはいけないのが凛々(福本莉子)の存在だろう。念願の就職内定と同時にまさかの社長となった凛々は、最初こそ戸惑いを見せていたが、今ではそのきっちりとした性格を業界のリサーチや社内の経理で存分に発揮し、ハルとガクを支えている。またもともと物怖じしないタイプでもあったため、社長として表に出ても堂々としており、“会社の顔”としての責務を果たしている。

 さらにもうひとつ、凛々には大きな役割がある。それはガクが道を踏み外さないようにすることだ。自分に自信のないガクは、強い信念をもって、自分の考えたことをすぐに実現させようと行動し、結果を残してしまうハルに強い憧れをもっている。だからガクは自分がどうしたらいいかわからなくなってしまった時、「ハルならどうするか」を考えている。しかしそれは、ガクにとっては良いことかもしれないが、広い目で見れば良くないこともある。ハルは計算高いが、悪いことに関してのブレーキが緩い。つまり、彼のやり方は正攻法ではなく、やり通してしまうからギリギリセーフになっているだけなのだ。

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