『ウソ婚』匠に対する新藤の“特別な感情” Snow Man 渡辺翔太の優しい声が作品を包み込む
「八重ちゃん、会いたかった!」
そう言って、匠(菊池風磨)の妻・八重(長濱ねる)に抱きついた進藤(渡辺翔太)。筆者はこのシーンを観た時、純粋に「いい友達なんだなぁ」と思った。しかし、それは“建前”で、“本音”は心のなかで泣いていたなんて……。『ウソ婚』(カンテレ・フジテレビ系)第4話では、進藤の匠に対する特別な感情が丁寧に紡がれた。
『ウソ婚』第4話、進藤(渡辺翔太)が“思い”を胸に匠(菊池風磨)と八重(長濱ねる)宅へ
Sexy Zoneの菊池風磨が主演を務める火ドラ★イレブン『ウソ婚』の第4話が、8月1日23時よりカンテレ・フジテレビ系で放送さ…
第4話を観てから、Sexy Zoneの「名脇役」が頭のなかをリピートしている。直接的な表現はなかったが、おそらく進藤は匠に友情以上の感情を抱いているのだろう。別に、匠を自分のものにしようとは思っていない。ただ、誰のものにもなってほしくないだけ。<また同じ“たられば”を繰り返して “友達”という肩書き背負って/なんとかギリギリ君の隣にいられるのです>という歌詞が、唯一無二の“相棒”というポジションを守り続けてきた進藤の心情にリンクしている。
進藤も、匠が本当の意味で幸せになるのなら、複雑な気持ちはあれど「おめでとう」と声をかけられたはずだ。しかし、匠はどう見てもウソをついている。大事な取引先の社長を騙すために、「結婚した」とウソをつくのは分かる。でも、二人三脚で頑張ってきた進藤にまでウソをつく必要はなかったのではないだろうか。信用されていないのかな……と疑ってしまうのも、無理はないだろう。
進藤は、匠の相棒でい続けるために、自分自身にたくさんウソをついてきた。本当は人間が苦手なのに、人が好きなふりをした。それなのに、匠の人生の主役になることはできない。「結局、俺はパセリじゃん」という切ないつぶやきに、胸がギュッと締めつけられる。
メインディッシュの横に添えられるパセリは、ある意味なくても困らない存在だ。しかし、匠は八重に、「あいつ(=進藤)が会社の生命線」と言っていた。匠の恋人にはなれないのかもしれないが、進藤が匠にとって大事な存在であることは間違いない。“大事な存在”は、ひとつでなくてもいいのだから。