若村麻由美、『この素晴らしき世界』クランクイン 「1クールよろしくお願いします!」

若村麻由美『この素晴らしき世界』撮影開始

 若村麻由美が主演を務める7月期のフジテレビ木曜劇場『この素晴らしき世界』がクランクインを迎えた。

 本作は、平凡な生活を送る“主婦”が、ひょんなことから芸能界で活躍する大女優になりすましながら二重生活を強いられてしまう、なりすましコメディー。若村は、普段はスーパーマーケットでパートとして働く主婦と、大物女優という真逆な性格、生活を送る1人2役を演じる。

 浜岡妙子(若村麻由美)は年上の夫・浜岡陽一(マキタスポーツ)と息子のあきらと暮らす、どこにでもいる平凡な主婦。子育てとパートに追われながら、これといった趣味もなくただただ生きてきた。主婦業とパートをこなしながらも「お前は社会を知らない」と陽一とあきらからは低く見られる日々。そんな中、妙子はパート先や日常生活の中で誰かに尾けられているような、監視されているような、妙な視線を感じるように。陽一に相談するが、「意味なく不安になるのも更年期なんじゃ……」とまったく取り合ってもらえない。視線を感じるようになってから2週間ほどたったある日、妙子の前に西條隼人と名乗る者が現れる。それは女優・若菜絹代の事務所関係者だった。西條は若菜が週刊誌のスキャンダルがきっかけで国外へ失踪してしまったことを伝え、その身代わりとしてスキャンダルの謝罪会見に出席してほしいと妙子に頼む。というのも、妙子と若菜は顔だけでなく声までもがそっくりで、事務所関係者も認めるほどだったのだ。突拍子もない内容に妙子は断るが、身代わりを務めることで得られる高額な報酬が頭から離れない…。後日、西條らの説得と高額報酬につられて会見に出席することになった妙子。会見当日、若菜が所属するプロダクションの社長・比嘉莉湖(木村佳乃)と、若菜の夫・水田夏雄(沢村一樹)と出会い、いよいよ会見本番を迎えるのだが――。

 撮影は、若村演じる主人公・浜岡妙子が働くス-パーマーケット・ラビットマートの野菜売り場からスタート。初日は白いカットソーにラビットマートのエプロンというラフないでたちでのシーンに。若村は収録現場に到着すると、制作スタッフよりも大きな声で「これから(1クール)よろしくお願いします!」とあいさつし、今作に懸ける思いが垣間見えた。撮影の合間には監督と共に熱心に、そして時には談笑を交え話し合いながら初日の収録は順調に進んでいった。

 体調不良により降板した鈴木京香に代わり主演を務めることになった若村は、仲代達矢主宰の「無名塾」出身で、連続テレビ小説『はっさい先生』(1987年/NHK総合)のヒロインに選ばれてデビュー。フジテレビの連続ドラマでの主演は『夜桜お染』(2003年/フジテレビ系)以来約20年ぶりとなり、本作で共演する木村佳乃、沢村一樹、マキタスポーツとは初共演となる。

 今回、若村演じる主婦・妙子の場面写真が公開となったが、今後は大女優・若菜になりすます妙子、海外へ失踪してしまった大女優・若菜絹代の姿も公開される予定だ。真逆な生活環境と性格の二役を演じる若村の演技や見た目の振り幅にも注目だ。

鈴木吉弘(プロデュース)コメント

今作の企画について

実はこの企画は、僕がまだ駆け出しのプロデューサーだった頃からやってみたかった企画なんです。その頃ご一緒していた制作のプロデューサーの方と、あれこれと考えていました。失踪する女優と、その身代わりを演じることになる一般人のコメディーです。それを、30年くらい経った今、引き出しの奥から引っ張り出した感じです。もちろん一緒に考えていたプロデューサーさんにも許可をいただきました。今回は、大人の俳優さんたちを集めたいという企画でしたので、まずキャスティングを始める前に、物語の全てのプロットと脚本を概ね完成させて、それを読んでいただいた上でキャスティングのお願いをさせていただきました。

台本の進行の早さについて

僕の担当した連ドラでも、一般的にはクランクインの段階で半分くらいの台本ができていて、あとは撮影をしながら順次作っていくことが多かったです。実際の撮影やお芝居を見ながら内容を作って行くというような。それも連ドラの醍醐味(だいごみ)ではあるのですが、今回は2月には最終回まで全ての台本が出来上がっているという形でした。

キャストの変更により内容の変更はあったか

若村麻由美さんに主演を引き受けていただけることになって、ご本人とお会いしていろいろお話をしまして、主婦と大女優という二役を演じていただくにあたって多少セリフの言い回しや語尾などを変更して、脚本を書き直して新しい決定台本を作りました。物語全体については全く変わっていません。

“なりすまし”、“一人二役”という今作の軸を成立させるために主演に求めていたこと

この役は、“平凡な主婦”と“大女優”という2役だけではなく、“主婦がなりすました女優”という中間の一面もあり、とても多彩な表現が求められます。若村さんとご一緒させていただくのは今回が初めてなのですが、さまざまな作品を拝見していて、役柄ごとに見事に違いを演じ分けて表現されているので、この難しいキャラクターも面白く見せてくださると確信しています。

今作の魅力、物語に込めた思い

今作は荒唐無稽なコメディーなのですが、主人公が異世界に飛び込んでしまって、純粋な目線だからこそ見えるその異世界の奇妙なことに気づき、それを“世直ししていく”という物語でもあります。これは、私たちの生きる社会の中のどこにでもあるような問題についても同じで、目を背けずに無関心にならずに、純粋な目線で見て、自分のできる範囲でできることから直していこうよというメッセージになればと思っています。

多彩なキャストに期待すること

最初に企画があって、それにもっともふさわしいと思う方々をキャスティングさせていただき、その後にさらにキャラクター造形が“当て書き”という形になるように脚本を修正していきました。これから発表させていただくキャストも含めて異次元の豪華さとなっていて、演技のぶつかり合いが楽しみです。それぞれの俳優の個性がいきる、“どのシーンを切り取っても面白い組み合わせ”のキャスティングになっていると思います。

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■放送情報
木曜劇場『この素晴らしき世界』
フジテレビ系にて、7月スタート 毎週木曜22:00~22:54放送
出演:若村麻由美、木村佳乃、沢村一樹、マキタスポーツほか
脚本:烏丸マル太
演出:平野眞、山内大典ほか
プロデュース:鈴木吉弘、水野綾子
主題歌:小田和正「what's your message?」
音楽:村松崇継
制作協力:共同テレビ
制作著作:フジテレビ
©︎フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/subaseka/
公式Twitter:https://twitter.com/subaseka_fujitv
公式Instagram:https://www.instagram.com/subaseka_fujitv/

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