『コタローは1人暮らし』横山裕が“嘘”と向き合う 狩野に芽生えたコタローへの“親心”
それなのに、狩野は嘘をついてまでコタローの笑顔を守ろうとした。それはやっぱり、“親心”からくるものではないだろうか。子どもが苦しむくらいなら、自分が苦しんだ方がいい。子どもには、親が苦しんでいる姿を見せたくない。狩野にも、そんな“親心”が芽生えているのだと思う。
優しい嘘は、つかれた方よりもついた方を苦しめる。大切で、大好きで、守りたいと思っている相手に、嘘をつきたい人なんていない。みんな、なるべくいちばん正直な自分を見せたいと思うものではないだろうか。それでも、相手が少しでも苦しまないように……と嘘をつかなければならない瞬間がある。
もしもいつか、狩野が嘘を打ち明ける日が来たら、コタローは「ありがとうぞ」と感謝を伝える気がする。もちろん、最初は嘘をつかれた事実に戸惑うかもしれない。だけど、狩野の愛情を一身に受けてきたコタローは、優しい嘘の温かさと、その裏にある苦しみをきっと察することができるから。
花輪先生(西畑大吾)との再会で、優しい空気に包まれたのも束の間。次週放送の第8話からは、いよいよコタローの父(滝藤賢一)が本格登場してきそうだ。離ればなれになったとしても、狩野とコタローの絆は絶対に切れることはない……と思いながらも、すでに悲しくなってしまっている自分がいる。
■放送情報
『帰ってきたぞよ!コタローは1人暮らし』
テレビ朝日系にて、毎週土曜23:00~23:30放送
出演:横山裕、川原瑛都、山本舞香、百田夏菜子(ももいろクローバーZ)、松島聡(Sexy Zone)、白洲迅、大倉孝二、光石研、滝藤賢一、イッセー尾形、生瀬勝久
原作:津村マミ『コタローは1人暮らし』(小学館『ビッグコミックスペリオール』で連載中)
脚本:衛藤凛
音楽:篠田大介
ゼネラルプロデューサー:三輪祐見子(テレビ朝日)
プロデューサー:都築歩(テレビ朝日)、尾花典子(ジェイ・ストーム)、松野千鶴子(アズバーズ)、岡美鶴(アズバーズ)、小田彩(アズバーズ)、小林麻衣子(テレビ朝日)
監督:飛田一樹、樹下直美ほか
制作協力:アズバーズ
制作著作:テレビ朝日、ジェイ・ストーム
©︎テレビ朝日
公式サイト:https://www.tv-asahi.co.jp/kotaro2/